#229 Merry Christmas, Mr. Lawrence
こんにちは、鏑木澪です。
私は、弾ける楽器もなければ、楽譜も読めず、音楽理論もわからず、ただ、それでも自分で曲を作りたいからと、踠いている人間です。
自由に音楽を聴くことのできなかった期間が長く、CMで流れている曲、TVや映画で聞いた少ない曲をただ脳内で繰り返しているうちに大人になってしまいました。
曲を作るのにはどんな知識や技術が必要なのかすらわからなかった時、「作った人(作曲家)が、どうやってその曲を作ったのか教えてくれたらいいのに」と思って調べていて、行き着いた動画のひとつが、坂本龍一さんが『戦場のメリークリスマス』の解説をしている動画でした。
ただのリスナー、消費者としての私は、正直、制作者が表に出てきて作品の説明をしている状況があまり好きではなくて、見ないようにしていることが多かったのだけど、この時ばかりは「知ることができる!」と感謝しました。
まぁ、当時の私は、今以上に何も知らなかったので、話の内容を殆ど理解できなかったわけですが。。。
(自分が何も知らないことは知れた←)
「これが13で、これが7です」
といった説明に対して、
どこから数えて、何が……?
ポカーンと口をかっぴらいて、ピアノの音を聞くことしか当時の私にはできなかったけれど、「あのよくわかんない数字で音楽は説明できるのか」「ということは、数字がどの音を指しているのかわかれば、私もこの曲の仕組みが理解できるのでは?」と希望が見えました。
あの素晴らしい音楽を作る人も
「天から降りてきた」「思いつき」ではなく
言葉で説明できるものを作っているんだ
そう思ったんです。
いやぁ、凡人にもわかるように作られた解釈というのか、説明は後付けだから、私の考えは少し間違っているような気もするのだけど、少なくとも、「なんとなく音を並べました(その人のセンスだけ)」ではなくて、法則やルールのようなものがあること、それがわかれば私にも曲が作れそうだ、まずこれを学べばいいのだとわかったのが、嬉しかったです。
実際は、ルールをきちんと理解している人たちが、そこからどう離れるか(型を破るか)と考えているのだから、ルールなんてあるんだかないんだか、何を使えばいいのだかと、全然簡単な話ではないのだけど、
とっかかりができました。
本当に、脳内で音が流れていて、それをプリントアウトするように曲を作ることができる人たちだけが、曲を作れるのだと思っていたから、そうでない私でも、曲を作れる可能性が見えたことが、ただただ嬉しかった。
他人が聞いてどう思うかはわからないけれど、自分が聞いて「これは曲だ」と思えるものを私も作ることができるようになりました。
私が曲を作る時に使っているメモには、基本的に数字しか書かれていません。
もっとね、他に学ぶべきことがあるだろうって話ですが、そんなことがあったなぁと、ふと思い出しました。
私は、坂本龍一さんの曲をそれと知った状態で聞いたことがあまりなかったので、今日はきちんと調べてたくさん聴きたいと思います。
ではでは
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