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セブンイレブン、いいきぶん

20代後半になると、結婚というワードが重くのしかかってくる。「適齢期」なんて言葉があるくらい、結婚をすることが普通とされていて、周りからの期待も感じていた。「子供産むなら早く結婚しなよ」なんて言われたこともあって、焦りもあった。でも急いで結婚をする相手を探すことは違うなと思っていて、どこかで運命の出会いに憧れていた。

厄年って怖すぎる

そんな、期待と焦りと憧れの狭間にいた2018年。泥水みたいな恋愛をし続けて、最後には家族全員に本気で心配されていた。結婚にたどり着くなんて私には無理なのでは?ってかそもそも恋愛ってハードモードすぎる!

そういえば2018年は前厄だった。翌年は本厄になる。どんなに酷いことがあるんだろうとビクビクしていた。なんとか穏便に過ごすために、川崎大社で大きめのお札買った。最後は神頼み。

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2019年こそは、幸せに暮らすんだ。そう固く心に誓った1月。お札のおかげなのか、新たな決意のおかげかわからないけど、私の人生を大きく変える運命の人と出会えた。

狙ってる男

私は元旦から出会い系アプリでせっせとスワイプをしていた。その中で目を止めたカラフルすぎる写真。その写真に映る笑顔は、太陽のよう。まだ泥水のような恋愛から抜け出したばかりの私の心は、天日干しされた(訳 : めっちゃ魅力的に見えた)。ありがたいことにマッチしたので、そこからスムーズなやり取りが始まり、初デートまであっという間だった。

ただ、私は疑心暗鬼というか、男性を基本信用しない人になっていた。男性からの「気があるムーブ」はすべて嘘か幻想。優しい?これはただフレンドリーなだけだ。連絡がマメ?たまたま。褒める?そういう性格の人。相当、心が痛んでいた。

疑い続ける私を、ひたすら真っ直ぐにアプローチをかけてくれたのが彼だった。旅人の彼は、海外からたくさん綺麗な写真を送ってくれた。電話をしてくれた。デートのお店は予約してくれた。私が好きないちごを食べるために、ガーリーなスイーツショップへ一緒に行ってくれた。

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優しいだけではなかった。世界をなぜか二周していて、色んな国のスベらない話をたくさん持っていて、起業もしていた。そんな人いるん!?同時に、ド日系の会社で新卒入社したところや、ニューヨークの大学へ行っていたことなど、私と似ているところもあった。共通しているところ、私が持っていないところを兼ね揃えていた。なんて素敵な人なんだ!段々すごく好きになっていて、彼のことを狙いはじめていた。

「一緒にワンオク見ようよ!(ウィーンで!)」

とある夜に電話していた時に、誘われた。付き合う前に海外旅行に誘うって、旅人すごいなぁ!?もしかしてこれは社交辞令なのか?それとも、すごく、チャラいのか?(失礼)でも、これにノーと言ったら旅人の女にはなれないのでは!?今思えばそんなこともなかったはずなんだけど、私は恋愛に対してはハイリスク・ハイリターン気質。全力で飛び込み、次の日には、オーストリア行きの飛行機のチケットを取っていた。

結果、オーストリアに行く前に付き合うことになったから良かった。

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そこからはオーストリア、チェコ、タイと付き合って1年経たずとして、3カ国一緒に旅をした。基本、現地集合で、さすが旅人をパートナーに持っただけあるなぁと妙に感心したことを覚えている。1つ1つの旅で、もっと彼を好きになって、2人の関係も強くなっていった。

カリブ海クルーズへ行く。21日間。

彼との毎日は、刺激があり穏やかで幸せで楽しくなった。あれ?恋愛ってこんなにストレスフリーなの?過去の恋愛がとにかくバグだったので、彼のひとつひとつの心遣いが涙もので、生きてて良かったと毎日思った。今でも思う。

彼は、私をここまで幸せにしてくれる。私は、彼を、幸せにできているのだろうか。

正直なところ、わからなかった。彼は知り合いも多くて、影響力やパワーに満ち溢れていて、なんだかキラキラしていた。一方で私はただの会社員。Twitterのフォロワーは知り合いだけ。果たして、私は彼の人生を豊かにできているのだろうか。

「カリブ海クルーズに行きたいなぁ!」

彼が行きたがっているクルーズは、ただのクルーズではない。彼は193カ国を制覇することを目指していた。その上で鬼門である島国を、どれだけ効率的に周るか考えた上のクルーズだ。つまり、より多くの国に行かねばならない=日数が長くなければいけない。

私はふつうの会社員だ。休みは限られているし、第一にそんなに長期に休めない。だけど、大好きな彼にそう言われたら、叶える以外の選択肢は無いやろがい!!!常識をぶっ飛ばして速攻でクルーズ船を調べ、会社の休みを27日間確保し、彼に提案した。彼のやりたいことを叶えるくらいしか、私にはできない。だからこそ全力でやらねば。

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私にとって、この旅行がターニングポイントだった。私はインフルエンサーでもないし、会社も立ち上げていないし、有益なネットワークもない。キラキラしていないし、彼の仕事にプラスになることは何一つできないけど、彼のやりたいことを叶えることならできる。

妙な使命感を感じ、私は1人で「この人を幸せにするのだ(メラメラ)!!!」と盛り上がっていた。

聞かれた日

結婚という形かは分からないけど、ずっとこの人とは一緒にいるんだろうな、一緒にいたいなと思っていた。何度も言うが、結婚かは分からないけど。

道玄坂スタートアップ系旅人(つまり彼)は、結婚したくない人種だと思い込んでいた。一般的に結婚が自由が奪われると言われている中、フリーダムが好きそうな旅人に結婚なんて縁がない話だと思っていた。結婚の話をして、彼を嫌な気持ちにさせたらどうしよう?そう思って結婚の話はしなかったし、結婚に拘らないようにもしていた。過去の教訓もあるので。

でもやっぱり結婚したい!!!どうしよう。言えない。モヤモヤモヤモヤし始めて迎えた2周年記念。モヤモヤは勝手に晴れてくれた。こんな日が来るなんて思っていなかった。「結婚してください」って、私が、聞かれた…?

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頭が真っ白、涙ボロボロ、幸せ、安堵感、色んな感情がバーーーっと頭でミキサー状態になって、もちろん「はい」と答えたんだけど、多分私その後に「生きててよかったぁーー!!!」って言った気がする。お恥ずかしい限り。でも本当にそう思ったんだ。

言いたかったこと

私が言いたかったのは、彼に対する心からのありがとうです。28歳の頃は本当に辛かった。おばあちゃんなったら1人で暮らせる老人ホームを探したし、周りにはずーっと心配されるし(主に恋愛関係における私の心身)、私は1人で強く生きていくんだって前向きになろうとしながらも、なんだか自分が欠陥品だと思ってた。ついでに人も信用できなかった。

辛かったことが、全部今につながっていて、良い思い出だと思えるようになった。今は、自分じゃ出来ないと思っていたことが出来るようになって、彼と一緒ならば一生楽しく生きていけるんだ!って確信できている。自分の不安を包み込むような柱になってくれる人がいることが、こんなにも心強いとは知らなかった。

私を変えてくれてありがとう。これからは、私があなたの夢を叶えて、先にあるもっと面白い人生を見せていきたいです。これからもよろしくね。

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