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官と民のギャップを埋める

「松村さんはなぜ公務員に転職したのですか?」
よく訊かれます

〇公務員に転職した理由

振り返ってみると、それは2011年の東日本大震災
当時、サイボウズの震災復興支援窓口をしており、何度か東北に足を運びました
そこで、多くの住民から、(自分たちはこんなに苦しんでいるのに)
役所は何もしてくれない」「役所の考えがわからない」という不信感渦巻く言葉を多く聞きました
平時は、役所を意識せず生活されてたんだと思います
その時、平時から役所と住民との対話・相互理解が必要だ、と実感しました

その後、福祉業界のICT化を目指し、業界の人たちに話を聞くと、そこには、制度を設計・運用する役所と、支援事業者、そして支援される人たちが、連携できずに非効率な状態のまま、苦しんでいることがわかり、更に官民連携のチームワークの必要性を強く感じました

そこで、サイボウズ時代は、官民連携のチーム作りにチャレンジするのですが、「民とチームだなんて考えたことない」みたいな役所側の冷たい(と感じられる)態度によく出会うんですよね

何故だろう」と常々、思ってました

そんな時に今回の転職話があり、「役所側に身を置いて、官民連携のチーム作りができるチャンスだ」と思い転職に踏み切った次第です

〇そこはお代官様の世界が

昔は代官が年貢をあつめ、現代では、役所が税金を集めてます
転職して5か月ですが、いわゆるお上意識が、2022年の今もあるように感じます。職員は役所のカウンターの内側にいる感じです
*ただ、一人ひとりとお話すると、まじめで気さくな方が多く、意図してお上意識があるわけではないようには感じます

連携という言葉も聞きますが、官から民へ、上から下に何か施策を施す、という感覚。もしかしたら視点が違うだけなのかも

地方公務員法の第三十条では「すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し」とあります。
これは官(下)が全体(上)に奉仕するという構造(もしかしたら上意下達を戒める意味?)を感じます
事実、役所職員の中には、全体のために“滅私奉公”しなくてはならない、とプレッシャーを感じています人もいます

何なんでしょうね、この(無意識の)「上から目線」と「奉仕」というギャップは

そういえば、福祉の世界も、昨今の障害者施設や高齢者施設での虐待事件や、相模原障害者施設殺傷事件を見ると、支援する側が、支援される側に対し奉仕するという感じを持ちつつ、支援者が支援される側を上から見がちな構造があるように思います
もしかしたら、医療の世界も同じような構造なのかもしれません。

〇官民連携チームを創るために

社会活動は、たとえ支援や行政施策であっても、社会的な役割分担に基づく等価交換だと思っております
役割分担とは、自治体職員は税金を集めて、それを住民(含、在勤・在学者)が幸せに生活するために効率的に使う役割を持っているだけ、住民は社会生活しながら税金を納める役割ということだけかと。
ここでいう等価は、お金だけではありません

単純に立場(役割)が違うだけで、上下はないと思います
そもそも人間は基本的人権を、全員が平等に持っているはず

チームワークは、共通のビジョンを目指し、役割分担したチームメンバーが活動していくこと
地域社会も一つのチームとみられるのでは

チームワークを機能させるためには、チームメンバー間の情報共有・コミュニケーションが必要
まずは、役所の情報をどんどんチームメンバー(在住、在勤、在学者ら)に共有していきながら、共通するテーマで対話をしていきたい

また、自分含めて職員には、積極的に役所外の人とのコミュニケーションを増やしてもらうよう活動中です

チームワークあふれる世田谷区を目指し、世田谷区のDX推進方針「参加と協働のRe Design」では、官民連携のチーム作りを進めておりますので、温かい目で見守り、ご協力ください

~おまけ

以前のnoteで、宣言した一店一杯ゆる宣言撤廃を宣言します
以下の理由から当初宣言した訳ですが、
・飲み会があった日、眠いのに夜中にトイレに何度も起きるのはつらすぎる
・一緒に飲む方々の貴重なお話をすっかり忘れてしまうのは残念すぎる

実際にやってみると
アルコール一杯縛りでも、ソフトドリンクをその分、飲むので、結局トイレに何度も起きてしまう
本来、話し上手でない上、「一杯宣言」で同席者が非常に残念な顔になり、盛り上がらないことが続いた

今後は、「ゆっくり飲み」をゆるく宣言をさせていただきます
自分のペースで、飲料とアルコール分両方の量を下げる試みです
こちらも温かい目でお付き合いのほど、よろしくお願いします

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