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障害者起点の仕事創造実験

「今の障害者雇用って、障害者にとって幸せなのかな?」
という疑問から生まれた「障害者起点の仕事創造実験*」ですが、
9月に終えた[プレ実験]について以下まとめてみました
*前回noteご参照

1,実験概要

最終目標は、障害者の特性にあった新たな仕事を創造することの実証
      及び、そのプロセスの整理 です

プレ実験では、
実験方法に間違いがなさそうか、どんなことができそうか、などの検証です
もちろん、スムーズにゴールにたどり着けると嬉しいのですが

プレ実験にご協力いただいたのは、特業ワークショップでもご協力いただいたMさんです
サイボウズ側の参加メンバーは、青野社長、社長室メンバー(計8名)
期間は8月9月の2か月としました

コロナ禍でもあり、リモートワークを基本とし、
コミュニケーションは、キントーンのゲストスペースおよびzoomを利用、
必要に応じて、Mさんと信頼関係があるサイボウズメンバーとが、直接対話したりしました

2,やったこと

まず、特業ワークショップの結果と、Mさんのやりたいことの中から
実際に着手するものを選んでもらいました。
 親切ごっこ発明家
 ティアサポートワーカー
 精神疾患当事者・ご家族・精神科医療従事者が集う茶話会
 おくすりみたいな本

各々について、サイボウズメンバーがアドバイスしながら、チャレンジしていただきました

コロナ禍ということもあり、訪問したいところにできなかったり、ハードルは高いです。
時としてMさん一人でチャレンジする形にもなってしまい、体調を崩されてしまうこともありました

その中で、HPを立ち上げたり、関係者ヒアリングをしたり、イベント企画したりといった活動を通して
Mさんのやりたいことや、優先順位も変化していき、
実験最後の段階では、「精神科病棟でのピアサポート」に絞られました

2か月は、本当、アッという間でした
その間、サイボウズの“ざつだん”も、社長室長と毎週実施しましたし、
相互理解のための関わり方もいろいろとアイデアがでてきました

3,学び、感じたこと

Mさんのやりたいことを自由にやってもらうこと形で進めましたが、
・やりたいことは変化する
・Mさんの体調変化に合わせて、やりたいこと/できることも変化する
・やりたいことの前に、そこにいて良いのだ、必要とされているのだ、と感じることが重要
 そのためにチームで仕事することが必要
・新たな仕事を創るには2か月では全く足りない

プレ実験を通し、「幸せな仕事」の以下要素(仮説)ができました
 ①存在自体が素晴らしいと認められる(条件なく)
 ②感謝され、自分の成長を感じる(尊厳、自己有用感、自己肯定感)
  ー助け助けられるチーム(共通の目的と役割)
 ③特性に合っている/活かしている(できる)
 ④やりたいこと(自己実現)
 ⑤仕事環境が快適/ストレスが少ない/相談できる

④を軸に③と⑤に注意して進めましたが、
①と②が共に仕事する大前提となるため、①と②を優先して実験した方がよかったと思います(できてなかったです スミマセン)
そのため、距離をおいたアドバイスではなく、もう少しチームとして仕事/活動することが必要だったなと。

4,今後

プレ実験は終了しましたが、Mさんとは、時間をかけて伴走していこうと思っております
また、上記仮説の検証のため、Mさん以外の障害当事者の方とも、チームで仕事する機会をつくろうと現在画策中です
ご興味ある障害当事者や支援者の方がいらっしゃいましたらご連絡ください

~おまけ

「障害者起点の仕事創造実験」とは別に、
行政や民間など複数団体が連携して障害者の就労環境を作るのが重要と思い
当事者・関係者の相互理解と問題を解決していく勉強会
「障害者の理想の就労環境を目指す夕べ」を開催しております

次回は「障害当事者 兼 支援者から見た障害者就労の問題とは」をテーマに
11月16日(金)19時スタートです
ご関心がある方のお申込みをお待ちしております
https://www.facebook.com/events/244784577530730?active_tab=about

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