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"脱"F(14)

前回までのあらすじ

 自作の詩を作ることを決心した…
出来る出来ないじゃない、やるんだ!!!と…
彼女への思いの丈をぶちまけるんだ……と…


〜〜こんな僕でも〜〜

暑い日差しを受けて 照り返すアスファルト

自転車を押す僕の横で 君が笑っている

君は今までいくつもの出会いを重ねて

なぜこんな僕と出会ったんだろう?

何をするにしても中途半端な僕は

君の理想のその人にはなれはしないんだろう

なのに…それなのに…

君は僕をそんな真っ直ぐな瞳で見つめてくるのだろう……

夏の太陽を背に はしゃぐ君を見て

なぜ夏はこんなにも早く過ぎ去るんだろう?と

いっそのことこのまま 君の手を強く握り

あの太陽に向かって 走り出せばいい

あの日誓ったんだ こんな僕でも

君をずっと守り続けると

…愛し続けると…





「ヒャ〜〜〜〜恥ずい!!!!!(赤面)」


もう、これ以上は恥ずかし過ぎて書けない

ただ…



(やれば出来るやん!!!)



もう、嬉しさやら達成感やらが顔全体に溢れてるのがヒシヒシと感じる……

今日はもう寝よう!!!

連日寝不足で授業中いつも寝てしまっている…

その度に先生からチョークを投げられて
「はっ?!?!」
として目覚める…それがまたよく当たる当たる……

手紙ばかり書いてたから宿題も殆どやらずにいつも先生に怒られる………

「………あっ?………やべっ、また宿題やらずに寝そうやった…」

ただ、今夜はとてもとても気分がいいので、宿題を仕方ないからやってあげようと思い、プリントを鞄から出した


「…………うん………ほうほう………よしっ、分からん!!寝よう!!!」


今夜はもう、気分の良いまま眠りにつきたかった…
布団の中で、彼女がこの詩を読んだらどんな反応をするのか想像してニヤニヤニヤニヤしていた

(いかん!このままじゃ興奮して寝れん!!)

溢れんばかりの思いを押し殺して、ようやく、本当にようやく眠りについた……



〜〜次の日の放課後〜〜



「ごめん、ちょっと今日用事があるけん先に帰らないかんっちゃんね」

彼女が申し訳無さそうな顔でそんな事言ってくるから、自分も「全然構わないぜ!!」と言わんばかりに余裕ぶっこいて

「おぅ、じゃあはよ帰らんと!!気にせんでいいよ!!」

と、思ってもないような事を…

「ごめん、じゃあね!!」

「気を付けて帰りいよ!!」

「うん、ありがとう!!」

…と、彼女が後ろを振り返ろうとした時、

「あっ、ごめん!!これだけ受け取って!!!」

「あっ、うん、いつもありがとう!」

「いやいやこっちこそありがとう、じゃあまた明日ね!!」

彼女が何度もこっちを振り返りながら足早に帰っていった……


(…………なんで先に帰るの…一緒に帰りたかったのに……)

トボトボと1人、帰りの駅のホームへ向かう……


(まぁ、とりあえず手紙は渡せたし、明日を楽しみに待とう……)


と、明日彼女からあんなことを言われるとはつゆ知らず…

(遠回りしてゆっくり帰ろうかな…)

夕焼け空は優しく僕を照らしていた……



ここまで読んで頂きありがとうございました!

次回は彼女から思いがけない事を……

最近はコンスタントに投稿出来ています。
それもこれも、読んで頂いてるみんなのおかげです。
いつも本当にありがとうございます!!

面白いと思って頂けたら、フォロー、コメント宜しくお願いします!!

では次回で〜


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