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具体と抽象 世界が変わって見える知性の仕組み
タイトルに惹かれて購入。
本の概要
著者略歴
細谷/功
ビジネスコンサルタント。1964年、神奈川県に生まれる。東京大学工学部を卒業後、東芝を経てビジネスコンサルティングの世界へ。アーンスト&ヤング、キャップジェミニなどの米仏日系コンサルティング会社を経て、2009年よりクニエのマネージングディレクターとなる。2012年より同社コンサルティングフェローに。専門領域は、製品開発、営業、マーケティング領域を中心とした戦略策定や業務/IT改革に関するコンサルティング。あわせて問題解決や思考力に関する講演やセミナーを企業や各種団体、大学などに対して多数実施している。 著書に、『頭力を鍛える』(東洋経済新報社)、『いま、すぐはじめる地頭力』(だいわ文庫)、『「Why型思考」が仕事を変える』(PHPビジネス新書)、『象の鼻としっぽ』(梧桐書院)、『アナロジー思考』(東洋経済新報社)、『会社の老化は止められない』(亜紀書房)、訳書に『プロフェッショナル・アドバイザー』(デービッド・マイスターほか著、東洋経済新報社)、『ハスラー』(アリ・カプラン著、亜紀書房)などがある。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
内容
永遠にかみ合わない議論、罵り合う人と人。その根底にある「具体=わかりやすさ」の弊害と「抽象=知性」の危機。具体と抽象の往復思考で見えてくる対立の構造と知性のありようとは? -
◆この本を読んだ方がいい人
抽象概念を扱う思考力を高めたい人
具体レベルに生きている人とのコミュニケーションギャップに苦しんでいる人
本の主張
わかりやすいことが優先される世の中で「具体的」であることが良いとされているが、抽象化の概念をなくして人間は生きられない。
具体⇄抽象の行き来ができることが、物事の本質を捉えるとともにスムーズなコミュニケーションの鍵となる。
根拠
抽象という概念には破壊力があり、抽象⇄具体の往復を意識することで世界が変わって見える
抽象化とは複数のものを共通の特徴を持ってグルーピングして同じとみなすことで一つの事象における学びを他の場面でも適応することができること。
つまり、1を聞いて10を知ることができる
具体の概念だけでなく、抽象の概念をもつことによって無駄をなくすことができる。
哲学、理念、コンセプトなどの具体的な行動とは関係ない概念を持っていることによって、個別の判断や行動の軸が統一化される。
そのことによって個別での判断にかける時間や、後戻りが少なくなる。
仕事のほとんどは抽象から具体への変換作業である
具体と抽象はマジックミラーであり、上流の抽象から具体側は見ることができるが、具体から抽象側の視点は見ることができない。
そのため、人に何かを依頼する場合、抽象度のレベルを合わせることができないと見えているものに違いが出てしまう。その結果、期待している行動から違ってしまったり、依頼された側の戸惑いにつながる。
だからどうする?
何が同じで、何が違うのかを見分けるために、多種多様な経験を積んで、一見異なるものの共通点を探す。
抽象化の思考の癖をつける
コミュニケーションにおいて、話す相手の抽象度レベルに合わせる
抽象的すぎてわからないこともあるが、具体的すぎてわからないこともあることを心得る。
具体と抽象をセットで使う
どちらか一つだけでは必ず機能しない。
自分自身の行動によって具体を掴み、それを抽象化して他の知識とつなぎ合わせた後にまた実行できるレベルの具体へ落とし込む。
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