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結局テコってどんな場面で使われているの?トレーニングへの活用に向けて
本日はこれから基礎から学ぶバイオメカニクス講座。1時間という短い時間で全てをお伝えするのは難しいので、ギュッとコンパクトにしてお伝えしていきます。
準備しすぎず、かといって不足なく。こういう時に何を削ろうかというのは本当に迷うところ。
今回はパーソナルトレーナーの方が多いようなので、いかに筋トレ指導に結びつけることができるか。そう考えると、重心、安定、テコといったところから話しを膨らませていくのが良さそうな気がします。
これだったらあまり難しい言葉を使う必要もなさそうですし。
バイメカの講義でいただく質問に多いのが、
「テコって結局どんな時に活用できるの?」
という質問です。
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簡単にテコの原理をまとめると支点ー力点ー作用点があるときに、支点を使って回転運動を生み出す作用のことです。
上記の場合には支点の両端に作用点(左側の錘)と力点(右側の矢印)があって、つり合うためにはどれくらいの力が必要かということをモデルにしたもの。
距離が同じであれば錘と同じ分の力で押せばつり合うことができるし、距離が3倍になれば1/3の力で押せばつり合うことができますよ。ということです。
この支点ー力点ー作用点の位置によって、第一のテコ、第二のテコ、第三のテコと分けることができます。が、これを説明していくとどこが力点でどこが作用点なのかが分からなくなり、結局ゴチャゴチャしたまま終わってしまうこともあります。
なので、ひとまず第一のテコ、第二のテコ、第三のテコというのは忘れましょう笑 ここはそんなに重要じゃありません。
ではどんなことを覚えておけばいいのか、というと例えばこんな感じの回転作用です。
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あくまで一例ですが、壁に差し込まれている棒に上から力をかけるとします。棒の端っこに力をかけるのと、棒の真ん中に力をかける。同じ力をかけるとしたら距離が遠い方が根本にかかる力は大きくなります。
アームカールでイメージすると、負荷をかける位置によって発揮される筋力も変わってくるということですね。実は人間の体の場合には単純に力の大きさだけを考えるのではなく、どの筋が反応するかということも重要になってきます。
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例えば、サイドレイズ。サイドレイズを指導している中で多い悩みは、僧帽筋ばかり反応して三角筋がなかなか使えないというもの。手から肩までの距離が長いとその分だけ大きな筋力を発揮しないといけないので、支点となる肩の関節をまたいで遠いところから力を出した方が体としては楽ですよね。
それが僧帽筋を使ってしまう理由です。
そんな時は、より支点に近い位置で徒手抵抗をかけてみると意外と三角筋が反応しやすくなります。支点との距離が近ければ、反応する筋も近い位置になると考えておくとイメージしやすいです。
レッグエクステンションでも同じように、遠位に負荷をかけると大腿四頭筋の中でも大腿直筋が反応しやすくなり、近位に負荷をかけることで単関節筋である内側広筋や外側広筋が反応しやすくなります。
また、関節から遠いところに負荷をかけると関節に剪断ストレス(関節がずれやすい)がかかりやすいです。関節が正常に働くのであればそれでも問題ないものの、靭帯などを損傷して関節に不安定性があるとそれによって膝を痛めてしまうことも考えられます。
近位に負荷をかけることで関節の密着度を高める効果も期待できます。スクワットやレッグプレスなどのCKCエクササイズを行うことで、膝の単関節筋に刺激を入れることも可能ですが、膝への荷重にストレスを感じる時は近位負荷でのレッグエクステンションなどはいかがでしょうか。
他にもテコの活用方法はたくさんありますが、ひとまず筋トレへの応用としてはこんな使われ方をしています。ご参考までに。
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