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思考のクセを見直すアンラーンという考え方

最近はビジネス系の書籍をあえて読まないようにしていましたが、新年となりまた新たに読み進めていこうかなと思った矢先に知り合いが紹介していた一冊です。

アンラーン

聞き慣れない言葉だったので気になりました。要は自分が持っている思考のクセやパターンを取り除いて柔軟な発想ができるように頭のスペースを広げておきましょう、という話しです。


非常に読み進めやすく、頭にも入りやすい一冊でした。特に経験を重ねていくごとに自分の思考パターンは限定的になりやすい。なんとなく伸び悩んでいるな、と感じている時は特にそうなっていることが多いようです。

この中でも気になったトピックが3つ。

①余計な枝葉を落とす
②自分の仕事を専門用語抜きで表現する
③人の話しを最後まで聞く

これについてまとめてみました。

余計な枝葉を落とす

若い頃は特にそうかもしれませんが、とにかくインプットばかりしていたような気がしています。

「自分にはこの知識が足りないから結果が出ないんだ。だからもっとセミナーに出よう。」
「この先生の講座はいいらしいからとりあえず出ておこう」

みたいな感じで、とりあえず知識と技術を身につけることでなんとかなるんじゃないかと思ってひたすらセミナーに出ていました。セミナージプシーととでも言いましょうか。


ただある時に気づいたんです。

「ここで学んだものは以前に学んだことをこうやって応用したものだな」
「過去の資料を見直したらおんなじことを学んでいるぞ」

インプットしてはいるものの、全然いかせていないということに。
知識をどんどんプラスさせていけばいいと思っていたのに、結局は引き出しの中にしまってあるだけで出し方がわからない状態になっていたということですよね。

それに気づいてからは、あれもこれもと行かずに知識を整理することを優先して、自分にできることと人に任せることを線引きしていきました。

自分のキャパを広げるには、必要ないものをそぎ落とす。足し算ではなく、引き算をすることで未来を作り上げていくという考え方が腑に落ちた瞬間でもあります。


「自分の仕事を専門用語抜き」で表現する

いわゆる言語化をすることで物事の本質に気づくということ。私たちトレーナーという仕事自体は「選手やクライアントがベストなコンディションで過ごせるように、トレーニングやケアでサポートする仕事」です。

それは確かにその通りなんですが、それはあくまで私たちがやっていること。その結果、どんなことを導きたいのかというのが本筋だと思っています。

ではトレーナーの仕事を専門用語抜きで表現するとどうなるのかというと、「人が心からやりたいと思っていることを叶える仕事」といった感じでしょうか。

少し飛躍した感じになっているかもしれませんが、身体が上向きになることで気持ちも上向きになりますし、あながち間違っていないでしょう。


自分の仕事を、というだけでなく自分たちがやっていることを誰にどのように伝えるかはとても大切な要素の一つです。

実際、トレーナーとして現場にいると、ドクター、コーチ、選手、父母とさまざまな立場の方と連携をとる必要があります。それぞれがそれぞれの専門用語で話し合ってしまい、会話が成り立たないということもよく目にします。

ドクターと選手の間に入ってケガの状況を噛み砕いて説明したり、選手と親の間に入ってやるべきことを説明したり。結構、通訳のようなことをやったりもしています。


最近で言うと、仕事のオンライン化も頭の情報の整理に役立ったと感じています。対面で行っているとなんとなくでも伝わっていたものが、オンライン化をすることでしっかりと言語化をする必要がありました。

その分だけ細かく自分のやっていることを文字に落とし込むと、漠然としていったものがはっきりと見えてくる。

そうなると何が良かったというと、対面での仕事の時にもクライアントへの説明が非常にスムーズになったという点。オンライン化をすることで対面での仕事がさらにレベルアップするとは思ってもいませんでした。

これもアンラーンの一つではないでしょうか。


「人の話しを最後まで聞く」ということ

当たり前のようで当たり前でなくなっていくこと。それがちゃんと話しを聞くことかもしれません。

いやいや、そんなことないよ、と思われるかもしれません。が、年齢を重ねていくと徐々に自分の考えが固まってきて、アドバイスをいただいても「いやいや、そんなことはないよ。今までこれでできていたんだから」と自分の考えに固執していくパターン。

これまでの経験もあるし、自分の思考パターンが固まっているということ自体に否定的になりがちなのもあるのでここは気をつけないといけないなと感じるところです。


ビジネス系のコミュニティで学び始めた時に、「まずcoachableであれ」というお話しをされていました。

coachable=コーチを受け入れる姿勢

ということですよね。なんでも聞き入れるというわけではないですが、まずは人のいうことを受け入れる姿勢を取れていないと何を教えても聞かないでしょ、ということです。

確かにその通りですし、結局人に指摘されても自分の殻に固執しているのだったらコーチングを受ける意味がないですからね。coachableという言葉はとても鮮明に覚えています。


仕事をルーティン化して進めるというのももちろん大切です。そうすることで効率的に作業を進めることができるというのはあります。

ただ、それに頼りすぎるとだんだん考えなくなって変化に対応できなくなってしまうよね。だから、効率化をするのも大事だけど、たまにはパターン化されたものを見直す時間も作りましょう。というお話しでした。

自分ではパターン化されていたことに気づかないことが多いので、まずは自分の中で何がパターン化されているのかに気づくこと。この作業からやってみます。


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