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トップで活躍していた方の身体感覚はやっぱり凄かった

My筋電計にMy足圧計がプラスされて、どこでも実験ができるようになりました。ご興味ありましたらお声かけください。

先日、トレーナー仲間の近藤さんにご紹介いただき、バドミントンの日本代表としてご活躍された米倉加奈子さんの実験に伺いました!

目的はバドミントンの動作中における足圧の変化を解明すること。これまで言われてきた「正しい」は本当に正しいのか、狙った目的と合っているのか、感覚的にやっていることは実際にできているのか。

私たちが指導している中で疑問に思うことってたくさん出てくると思うんです。その中でも感覚的な部分はなかなか可視化できないので、自己解決はできても人にはなかなか伝えられないもの。それを可視化することができれば指導にも活かしやすくなるのかなという思惑があります。

米倉加奈子さんプロフィール
1997年日本代表チーム選出。1998年日本勢としては28年ぶりとなるアジア大会金メダル。2000年シドニー、2004年アテネのオリンピックに出場。2009年〜2012年までナショナルチームのコーチを務める。現在は、23年間の選手時代の経験を活かし、ジュニア対象に技術指導。また、幅広い世代を対象にした楽しく元気に!をモットーに生涯スポーツとしての普及活動も行っている。

wikipedia、システムブレーンより


実際の計測状況などはまた後日まとめますが、何よりも驚いたのはその身体感覚と言語化能力。

例えば、足裏の感覚。切り返すときやシャトルを打つ時に、足の外側から内側に圧の変化が表れる時がありました。

観察している側からすると、床を蹴るタイミングで少し外に乗り過ぎてしまったのかなと感じたところ、「この時はこういう打ち方をしたかったので、小指側で床を捉えてから少しずつ親指側に力を伝えていった」と細かいところまで教えてくれたのです。

足の指先まで意識が届いている感覚もさることながら、その言葉のチョイスにびっくりしました。私たちに伝わるように分かりやすい言葉で、実際の感覚を言葉にできるというのは一握りの選手にしかできません。

実際にトップに行ける選手の特徴の一つに言語化能力というのはあげられていて、練習ノートをつけるのもいかに自分の感覚を言語化するかという訓練にも最適と言われています。

逆に米倉さんからすると、自分の感覚がそのまま足圧の変化に表れていたので、嬉しそうというかどこかホッとした表情も見えました。

競技に限らず治療などもそうだと思うのですが、自分たちの感覚を言葉にするのって本当に難しいですよね。(私自身もとても苦手で、だからマニュアルが作れないんだということは自覚しているのですが。。。)


足だけに限らず手の感覚もやっぱりすごくて、最後の瞬間に指先のどのあたりに力を入れてシャトルをこんな感じでコントロールするなんて説明をしてくださるので、もう感動です。

右手にラケットを持ち、右足で踏み込むのでどちらかというと右側ばかり優位になりがちなところ、米倉さんの中では左手・左足を重視されていたのもとても興味深いところではあります。

聞くと、ピアノをされているとのことだったので、指先・足先まで神経が行き届いているのはそういった影響があるのかもしれませんね。

身体感覚を鋭くするためには、子供の頃の運動体験がベースになるという話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。確かにそれは一つの要素でもありますが、その後のトレーニング次第で獲得できる部分でもあります。

こちらのnoteで紹介されている真木さんの指導は、まさにその身体操作を一から作り上げていくトレーニングになっているので興味ある方にはオススメです。


お知らせ
3月23日(水)ウォーキングのバイメカ的考察とコンディショニング、3月31日(木)股関節・骨盤帯のコンディショニングを開催します。人の動きを見るためのポイントなどバイメカ的な要素がふんだんに含まれている内容になっています。


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