個人的に考えるフォーム改善を伝えるタイミングについて
ピッチングやランニングのフォームを学んでいくと、
「ここをこう動かせば効率的に力を伝えることができます」
「あ、この動きが正しいわけね」
「正しい動きを教えるにはどうしたらいいんだろう」
という思考回路になりがちです。わたし自身もかつてはこんな考えを持っていました。
効率的に動く
というと聞こえはいいですが、なんとなく理論的に良さそうな動きに当てはめればいい動きに近づけるという思い込みです。
もちろん見て真似をすることも大事です。が、その動きができない原因がどこかにあるはずですし、選手自身はわたし達が考えるよりも以前にその考えにたどり着いて試している可能性もあります。
選手はわたし達が考える以上に競技に真剣に向き合っています。それはスポーツに限ったことではなく、仕事をされている方なら誰しも同じです。
いろいろな経験をして、たくさんの失敗を経験して『今』を迎えていると考えると、わたし達が考える改善策などはすでにチャレンジした結果であるとも考えられます。
「試してみたけどやっぱり合わない」
「他のやり方の方がしっくりくる」
何度も試してみても感覚的に合わない、ということはよくありますし、ちょっと試してみた時にすごいしっくりくると感じることもあります。
そこは骨格的な問題であったり、可動性や筋力の問題であったり、運動経験の問題かもしれません。
なので、
教えようとするよりも、まずはなぜできていないのか?を考えておくように意識しています。
結局、形だけ変えようとしたところで根本的なところが変わらなければすぐに元に戻ることは目に見えていますから。
もう一つは、選手が問題に気づいて人の話しを受け入れられる状態であるかという点。
先日アメリカでトレーナーをされている方から伺ったのですが、選手がプロとしてやっていくために求められることとして『Be coachable』であれ、という言葉があるらしいです。
謙虚であり、自分に不足しているものがあるという事実を受け入れて、それを乗り越えるためにはコーチなど他人の力が必要であるという考え方。
(聞いた話しなので間違っていたらごめんなさい!)
人の言いなりになるのではなく、お互いの目標を共有した上で課題の改善を目指す。要は信頼関係の上に成り立ち、ポジティブに意見を尊重しあえるようにすることです。
My best skill was that I was coachable. I was a sponge and aggressive to learn. (Micael Jordan)
NBAのスーパースターであるマイケルジョーダンさんが、ノースカロライナ大学時代のことを振り返って語った言葉だそうです。
選手がBe Coachableの状態になるためにも、まずは信頼関係の構築が鍵を握ります。
ゴールを共有して、まずは選手を理解すること。
そうすることで、ただの指導から真の理解へと繋がっていくのかなと感じています。
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