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同窓会@ひろしまへ行こう【計画編】

大学を出て、もう4年近くになる。

といっても、私は人より長く学生をやっていたから、修業年限を厳守して卒業した連中からするともう6年経っていることになるらしい。

この間、コロナ禍やらが原因で、サークルの同期の同窓会というものが出来なかった。幸いにも近頃は社会が比較的落ち着いて、ちょうどいいタイミングでは、と声がけしてくれる子がいたので、この度初めて同窓会をはじめてしよう、ということになった。

……まあ、それが出た大学は京都にあるのに、なぜか縁もゆかりもない、広島で実施されることになったのだが。

広島に行くには松山に寄るとよい

実際のところ、広島にはまったく縁がないというのは厳密にはウソで、メンバーの一人に広島の実家に帰っている者がおり、その人に会いに行くのが目的となっている。
幸いにも他メンバーはフットワークが軽めな者ぞろいなので、各々勝手に交通手段を予約して広島に来てよい、広島駅で集合した後に宮島へ向かおうということになった。

そこで問題になるのはアプローチ手段だ。どうせ広島へ行くなら前日入りして呉をぶらついたり江田島の海軍兵学校へ行ってみたい。
そう思っていた私は、どうやって行くべきなのかあれこれと調べた。

まず山陽新幹線で広島入りした後、呉や宮島を周遊できるきっぷはないのかと探してみたが、一人で使えるものはなかった。
なら山陽新幹線を単純に往復して、行きは三原でおりて呉線、帰りは広島から山陽新幹線に乗るような工程にすればよいのかなとか思案していると、そういえばこんな切符があることを思い出した。

松山・広島割引きっぷだ。

(引用:JRおでかけねっと

この切符は片道を大阪⇔広島、もう片道を大阪⇔松山を選択することが出来、広島と岡山の間は瀬戸内海汽船のスーパージェットで渡ることができるという、瀬戸内海を三角形に旅行することができるきっぷだ。「道後と大和ミュージアムへ一緒に行ける!」というあるんだかないんだかよくわからない需要を満たす謎きっぷとして認識していたのだが、それに加えてやたらと安いきっぷであることを覚えていたのだ。

というのも、山陽新幹線の「のぞみ」指定席で新大阪と広島を往復すると、21260円ほどかかる。

一方で、このきっぷの大阪市内発着の価格は15400円だ。

なぜか広島へ行くのに松山に寄るだけで6000円近く安くなり、しかもこのきっぷは一人から利用可、しかも対象外期間なしの上、「のぞみ」や「みずほ」の指定席も使うことができる。
(※ただし、大抵の場合で+1泊が確実なので、宿代などがかさむ可能性はある)

このきっぷは稀に見る価格設定がバグっているきっぷの類で、単純にそれぞれをバラバラに購入すると、

大阪⇔松山:約11000円
松山⇔呉:6100円
広島⇔大阪:約1万円
合計:約2万7000円

のところを15400円で往復できてしまうのだ。
旅行会社を通して買う、いわゆるマル契のきっぷならこのレベルの割引も見ないことはないが、ここまで発売条件や期間が緩くて割引率の高いきっぷはあまりない。
ほかだとPeachや全日空の航空券と抱き合わせで帰る北海道周遊きっぷとか、四国のバースデーきっぷくらいだろうか。

問題点としては広島ではなく呉に降ろされる、またスーパージェットの呉寄港便が少ないというのが玉に瑕だが、そもそも私は呉に行きたいので問題はない。
また、瀬戸内海汽船のスーパージェットは「松山と広島を1時間ちょっとで結ぶ」という利便性から存在は知っており、一回どんな航路なのか乗ってみたいと思っているところでもあったから、ちょうどよい。

またそもそもの話として用事もない松山に寄るのが面倒だが、前日に午後休を入れればまあ無理もないし、きっぷの差額の5000円くらいで泊まれそうなホテルも松山市内にある。
ついでに道後でも行ってくればいいか、くらいでよかろう。

そういうことで、私は広島へ行く前に、なんにも用事のない松山へ行くこととなったのだ。

※追記
この記事を書いた当初(2022年11月頃)にはこのきっぷは発売中だったが、2023年3月30日をもって本きっぷは発売を終了をしているので、ご承知おき願いたい。

(その1へつづく)


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