写真屋さんの子供を惹きつけるテクニックを育児に取り入れよう
子供は大人に合わせてくれない
普段の育児で思うのが、子供は基本的に大人の都合に合わせてくれないということ。
基本的に、というのは、物心ついてくると、空気を読んでくれて都合を考えてくれるようになるものの、9歳とか10歳あたりじゃないとなかなか難しい。
そこに期待するのは良くないとも思います。
あくまで前提として、子供は自由。大人の都合は無視するもの。そう捉えておくと幾分気持ちが楽です。
「期待に応えてくれない」
「どうして宿題をやってないのか」
「こっちは忙しいのに、なんで子供は言うことを聞いてくれないのか」
など、イライラしてしまうものですが、そもそも「子供は自由で、感情に任せて行動する」と捉えておくと、気持ちが楽です。年相応の行動をしているんだ、という親側の理解が大事です。
写真屋さんの子供の興味を惹く技術がすごい
先日、写真屋さんに出向いて、家族写真や兄弟の写真を撮ってもらった時のこと。
カメラマンさんたちやスタッフの皆さんの子供に対するコミュニケーション技術を観ていて感銘を受けました。
「子供は自由」の考え方を無理に制御しようとするのではなく、「子供は自由だから、こうすれば楽しんでくれるだろう」という思想で接していたようでした。
カメラを向けても初めは緊張して表情が固かったり、つまらなそうにしてしまったりするものですが、カメラマンさんやアシスタントさんのテンションは子供を前にすると普段では考えられないほど高くなって、友達感覚で遊ぶように接してくれるうちに、次第に本当の笑顔を浮かべてくれるようになります。
撮るよー、ポーズとってー
なんて、1回もやらなかったですね。普段、私たちが何気なく言ってしまっていると思います。
「こっち向いてー」とか、「はーい、いくよー」とか、「はいチーズ」なんて言っても硬くなってしまって、いい表情が撮れないということがよく分かりました。
スタッフさんたちは、色々な小道具も駆使しつつ、「なんの果物かなクイズだよ〜?」とか言って一瞬だけ果物をカメラの脇からチラッと見せてみて当ててもらうゲームをやったり、(その隙にパシャリ)
「〇〇君にツンツンしちゃおうかな〜〜」とか言って、指と指をツン!ってして笑顔を誘ったり、(その隙にパシャリ)
小道具を持たせて、「それ頭に乗せられる〜?おっことさないようにバランス取れるかなぁ?」とか言って、「できるよ!みてて!」と調子に乗って子供達が挑戦している表情をパシャリと撮ったり、
「せーの!で、わー!!って叫んでみてくださーい、せーの!」「わー!!」(そこでパシャリ)
みたいな。
他にもシーンごとに何通りもの声がけをしてくださって、いい表情を生み出してくれました。
本当にすごい。絶対疲れる。
ただ、普段の育児でもこれだよなと思いました。
「ご飯食べなさい!」
「お片付けしなさい!」
「宿題やりなさい!」
このような言い方では、子供はやらないです。いうことを聞くはずもない。だって、つまらないから。
やったとしても、無理矢理やらされたという感覚が残ってしまいます。幼少期に抱いた負の思いは、成長しても無意識下で残りますので、自発的な行動を取る人間に育たない可能性もあります。
普段から少しずつ取り組んで実験してみたのですが、こんな言い方はいかがでしょうか。
「ご飯食べなさい!」の改良版
私「〇〇くんて、嫌いな野菜あるの?パパは野菜が全部好きだから、この野菜先に全部食べちゃおっかなー。○○くん、見てみて!パパ、こんなにいっぱい取って食べちゃう」
子「僕も野菜好きだよ!ほら見て!僕の方がいっぱいだよ!」
→(完食)
私「二人とも最近、全然風邪ひかないね。お熱出てないじゃん?あ、分かった、いつも野菜食べてるから、野菜パワーで元気まんまんなんだね。」
子達「そうだよ、今日も野菜食べよっと!全部食べるから見てて!」
→(完食)
ほんと、我が家は毎日こんな感じになりました。野菜を食べない、という子が多いと思いますが、すっかり我が家は野菜を一気喰いするようになりました(笑
「お片付けしなさい!」の改良版
夕食作ってリビングを見てみると、床がおもちゃで埋め尽くされていた・・・なんて経験はよくあるかと思います。ええ。我が家もかなりの頻度でこうなります。足の踏み場がなくなっている。
そんな時は、こんなセリフで乗り切っています。最近になって成功率が上がってきました。
私「ご飯できたよー!わー、たくさんおもちゃ出したね!綺麗なお部屋で気持ちよく食べたいんだけど、お片付けできる人ーーー!?」
→(突然、競うように黙々と兄弟揃って片付け出す・・・)
私「大変だー!パパ一つずつしか片付けができない!!お片付け得意な人いませんかーー!!誰か助けてーーー!!」
子「僕もっと早くできるよ!!」
→(猛スピードで片付け出す)
私「〇〇くんってお片付け上手だよね!このおもちゃ全部片付けたいんだけど、こんな感じでいいの?教えて?」(あえて間違う)
子「違う違う!このおもちゃはここで、このおもちゃはこっちの・・・・」
→(片付け完了)
こんな感じで、褒めて煽て、時に助けを求めて片付けをしてもらうように誘導しております。
結局、怒って「片付けなさい!」みたいなことを言うと疲れるので、どうせ疲れるなら楽しく「助けてーーー!」などと騒いで疲れた方がお得なのかなと思っています(笑
子供達も怒られてしまうと、「片付け=つまらない」と刷り込まれてしまうので、「片付け=楽しい、人助けになる」みたいに感じてくれるといいなと期待しています。
「宿題やりなさい!」の改良版
小学生の息子は、帰ってくるとおもちゃで遊んだり、YouTubeをみたりでなかなか宿題を始めない日もあります。そこで工夫したのが、こんなセリフ。
私「◯◯君の声が好きだから、音読してほしいな〜。聞きたいなぁ〜。毎日楽しみなんだよね、◯◯君の音読。今日も音読の宿題あるの?」
子「ある!じゃあ音読始めまーす!!どこを読もっかなぁ〜」
→音読完了。終わった後のセリフは、、、
私「ありがとう!!今日も素敵な声でした!音読カードにサインしておくね!今日も最高だったよ〜〜明日もお願いね!」
→息子、ニンマリ笑顔。
これの繰り返しで、音読の宿題なんかはむしろ親子揃って楽しむ時間になっています。(笑
漢字のドリルなんかも、
私「今日漢字の宿題ってあるの?先にやって、その後、一緒に遊ぼうか?」
子「うん!ちょっと待ってて!」
→ささっと取り掛かり、宿題完了。
如何に自発的に始めてもらうか、というところが大事なのかなと思っています。「宿題をやったら、何かをあげる」みたいな条件を出すのではなく、「宿題をやったら、気兼ねなく楽しめそうだ」という感覚を持ってもらうことがいいのかなと考えています。
もう一つ、「なぜ宿題や勉強をやらなければいけないのか」という問いが小3くらいになると抱いてくると思いますが、これもあくまで「楽しむため」と伝えています。
あくまで学校で習うことは、「楽しい楽しいお仕事をするための大事なポイント」という言い方で教えています。
大人たちがやっている仕事はすっごい面白いんだよ、と伝えることが前提です。だから、家では絶対に「仕事がつまらない」「仕事行きたくない」「仕事やりたくない」と言ったセリフは言わないようにしています。矛盾してしまうので。
なので、逆に「今日もお仕事楽しむぞー!!」とか、「パパのお仕事楽しすぎるから、大人になったらやってみる?」など子供に仕事を楽しんでいる雰囲気を伝えるようにしています。
これ、不思議なもので、そう言っているうちに本当に仕事が楽しいと思えてきます。「自分の声」が自分の脳に影響する力は偉大です。
ぜひお試しあれ。
※写真は、ライフスタジオ自由が丘店の一角です。
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