私が救える人数

あなたは何人くらい悲しみや不安から救えるだろうか。

辛い辛いと相談を受けることが多いのだが、彼らの迷いや葛藤、苦しみや悲しみを払ってあげる力が私にはない。

途方もない無力感だ。その辛い気持ちを理解して、アドバイスを与えた所で、彼らの環境をガラッと変えて、「ほら新しい世界だよ」と救いを与えることができない。

そんな事は多くの人が出来ないかもしれないし、本人のためにならないからやるべきではないのかもしれない。

環境を変える補助をしたところで、別の苦しみが待っているかもしれない。

だがこれが私の原体験であり、原動力になる事がわかった。

苦しみと不自由に満ちた日本社会に挑戦することが、この蟠りの解消法なのだということもわかった。

原体験を仕事に適用した方が良いとは新人にはよく伝えるのだが、自分こそ率先して実践せねば、背中を見せている方々に申し訳ない。

そのような挑戦の結果が、悲しみや不安から一人でも救えるような現実を産むのなら、生きていた価値があったと後世に胸を張れるやもしれない。

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