女性イラスト、Ai化粧直し/3
私の手描き女性イラストをAiにお化粧直ししてもらうシリーズの第3回です。今回は、以前の2回よりは感情の振れ幅が大きいイラストをピックアップしました。また、前回までは巨匠の肖像画風に化粧直ししてもらいましたが、今回は、よりイラストっぽく3Dアニメ風にしてもらいます。
前回はこちら:
1.イラスト1:「なめたらいかんぜよ」
お化粧直ししてもらうイラストの第1号は、こちら。彼女、怒っています。何に怒っているかというと、連日の暑さに対してです。
このイラストはTwitter(X)に投稿したものですが、その時のキャプションは、次のとおりです。
まずは、使い慣れたLeonardoAiで。設定は、元イラストの縛りとPrompt指示の縛りが半々くらいになるようにします。
※Image Guidance (元イラストのAi画像への反映のさせ方)
= Image to Image
※Strength = 0.5 (元イラストによる縛りの強さ0.2~0.9幅)
※Prompt Detail
=anime, 3D (アニメ、かつ3D)
さて、どうなるでしょう?
ええーっ! なんか、滅茶苦茶おとなしくなってしまいました。しかも、左耳あたりの塗りムラをインカムのレシーバーみたいなもので形象化するという余計なサービスまでしてくれて。
それでは、このシリーズ初登場のStable Diffusion XL v1.0。こちらも、元イラストの縛りとPrompt指示の縛りが半々くらいになる設定にします。
※Prrompt = anime, 3D
※Prompt Guidance = 18
※Quality & Deatails = 30
※CLIP PRESET = Default
※Sampler = Default
さて、どうなるでしょう?
うーん、これもおとなしいですね。それに、鼻の穴が4つになってしまいました。なぜ?
どちらも、私が手描きイラストに込めた思いをまったく反映していません。どうも、Aiは元イメージの描線と彩色を丁寧に観察して、それをPromptに寄せているようです。
ということは、私の思いはPromptで伝える必要がありそうです。まずLeonardoAiで、Promptに「 She is furious(彼女は怒り狂っている)」 を追加してみます。
え、いやいや、それ怒っていないから……びっくりしているようにしか見えません。
SDXLでは、どうでしょう? こちらもPromptに 「She is furious(彼女は怒り狂っている)」 を追加してみます。
怒っては......いますね。ですが、鼻がくるんと丸まってひょうきんになり、怒りと相殺されてしまった気がします。
ここまでのところでは、イラスト1の化粧直しは、どうも不発です。anime, 3D以外のPromptでやり直す手もありますが、同じ原画が続くと退屈なので、イラスト2にいきます。
2.イラスト2:「ご勘弁ねがいますぅ~」
次は、こちらのイラスト。暑さに怒るどころか、元気を失っている女性イラストです。
まずLeonardoAiで…...と思ったのですが、この原画はなぜかLeonardoAiに受け付けてもらえません。
なので、SDXL一本でいきます。イラスト1の最初の設定と同じでいきます。
うーん...…悪くないのですが、なんだか、楽しそうにも見えてしまいます。それに左手の形と左手の持物が変ちきりんです。
Promptに「She is discouraged(彼女は元気を失っている)」を加えてみます。左手も気にはなりますが、ポイントは彼女の心理状態なので、そちらに的を絞ります。さて、どうなるでしょう?
お~、かなりイイ線ですね。左手は、Promptで何も指示しなくても直りました。左手の持ち物がますます怪しげなのは私の原画が下手だから仕方ないと諦めがつきますが、ペットボトルがおしぼりになってしまったのは、ガッカリです。さっきは、ペットボトルっぽくしてくれていたのに……
ただ、私は太陽に描き込んだ邪悪な表情にも思い入れがあったので、この変換も、今一つという感じです。
ここまでの2点は、モデルが私の小説のヒロイン、山科 アオイ でした。モデルによって化粧直しのをしやすさが変わるかもしれません。次は、モデルを変えて試してみます。
3.イラスト3「それって、あれですよね」
私の小説から、イベント参加者の女性二人組です。20台後半から30代前半の働く女性で小説愛好家という設定です。
左の女性はイベントのスピーカーからの質問に答えているのですが、スピーカーに反発して不機嫌だという設定です。小説中では、こういう流れです。
私の描き損じで、左の女性が不機嫌そうに見えません。素直に答えているようにも見えてしまうと思います。そこをAiがどのように処理してくれるか……ですね。
小説の挿絵なので、Ai化粧直し後の出来栄えも、「挿絵としてどうか?」という目で見ていきたいと思います。
では、LeonardoAi から。設定は、イラスト1の第1回と同じです。
左の女性、不機嫌そうです。元イラストより年齢が若くみえますが、このくらいは許容範囲です。右の女性がなぜメガネ女子に変わったのか不明ですが、この表情のほうが小説の場面設定には適している気がします。
私のイラストよりも良い挿絵になったと思います。
では、SDXL にいってみます。設定は、イラスト1の第1回と同じです。
あれ、二人とも、楽しそうですね。可愛らしいアニメ画ですが、今回の挿絵の雰囲気ではありません。
以上により、今回は、イラスト3のLeonardoAi化粧直しをトップ画像にして締めくくりたいと思います。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
P.S. 今回取り上げた挿絵が登場する私の小説は、こちらです。
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