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オンラインセールスで相手の温度感を確かめているために行っていること

Mtameの橋口(@KohkiHashiguchi)です。

本日のテーマはタイトルにもあるように、オンラインセールスでいかに相手の温度感を確かめて商談を進めるかというところについて書きます。対面営業と比べれば、相手の温度感は確かに掴みづらいかもしれません。対面営業ほぼしたことないのでよく分かりませんが。

凄く細かいTipsです。どうぞ。(きっかけは本記事とそこまで関係ないので読み飛ばしていただいて結構です。僕が好きで書いています)

きっかけ

最近ある会社と商談したのですが、本当にたまたま商談相手が中学の同級生(佐賀の1学年200名程度の学校です)でした。記憶する限り、会話するのは中学3年生の時以来、実に9年ぶりです。「え〜久しぶりw 社会人どんな?」みたいな会話から始まった商談でしたが、お互いの近況を伝えて商談は終わりました。彼はWebマーケティング会社でセールスをやっているそうで、「訪問せずに売ってんの?ガバイスゴカ(佐賀弁でとても凄いという意味です。)」「お客さんの温度感分からんくない?」とオンラインセールスについて質問攻めにあいました。昨今の状況から、訪問からオンラインに切り替えているセールスの方も多くいると思うので、ネックになりそうな「相手の温度感を測る方法」について僕なりのTipsを伝えたいと思い、書きました。

そもそもオンラインセールスでは相手のことが分かりづらい

言葉の通り、対面とは違い、オンラインセールスでは相手の考えていることが分かりづらいと思います。「ちゃんと話聞いてくれているかな」「何考えているのかな」伝わりづらいが故、営業はその不安を埋めるように一方的なコミュニケーションを行いがちです。あの今井さんも言ってました。

相手の反応が対面より掴みづらい理由は二つあります。

1つ目は、視覚情報が得られにくいためです。これまで1,000社以上にオンラインセールスで商談を行ってきましたが、相手の顔を見ながら打ち合わせしたことがあるのは全体の1割にも満たないと思います。。対面では相手の顔を見ながら、目線を見ながら、どのくらい理解しているのかを読み取ることができたかも知れませんが、オンラインだと難しいです。本当はめちゃくちゃ頷いているかもしれないし、相槌しながら全く別の作業をされているかもしれません。

2つ目は、物理的距離が心理的距離も生み出してしまうためです。直接であれば聞きやすいことも画面越しだと聞きづらいとかありますよね?皆さんなんとなくわかると思います。直接会っているわけではないので、不信感が一定あります。対面だと取れていたコミュニケーションが取れていない可能性があります。僕も若い頃に一回だけあるのですが、「なんで見ず知らずのあなたにうちの状況お伝えしないといけないんですか」と。。確実に歩み寄り方を間違えたなと反省し、以下のようなnoteを書いたのでこちらもお時間ある方は。

前提:僕がやっているオンラインセールス

改めて、僕はMtame株式会社という会社でオンラインセールスを丸2年間やってきました。弊社では分業制を取っており、月間数百件獲得しているリードをインサイドセールスが担当し、アポを獲得し、そこに対してオンラインセールスが商談を行います。BowNowという比較的低単価なSaaS(MAツール)を提供しているため、ほぼ全ての商談をオンラインで行っております。

そして、僕自身も驚いているのですが、2020年4月のオンラインセールスの受注率(単月の受注数/訪問数)が今までで最も高いです。何故なんでしょう、、僕も良くわかりませんが、今までいろいろ試行錯誤しながら取り組んできたことが実を結んできているのかも知れません。。!本記事実践していただければ皆さんも受注率上がるかもしれません!

温度感を確かめる① 最初に検討状況について聞く

特に分業制で、「アポ獲得者と商談者が異なる」組織に置いては、商談が始まって最初にお客様の検討状況を聞いてから始めましょう。大きく二分すると、

・情報収集の段階

・具体的な導入検討の段階

になります。前提が相手と擦り合っていない状態で話を進めてしまうと両者に取って、なんとも言えない微妙な時間を過ごすことになります。。

相手の検討状況を見極めるために一番手っ取り早い質問として、「競合サービスの話を今まで聞いたことがあるか」があります。ほとんどのサービス検討で競合比較をするのが当たり前なので、競合の話を今まで聞いたことあるかは、相手が具体的に検討しているかどうかを確かめる一個の指針となります。

「日本にMAツールって30、40あるらしいんですけど、〇〇さんは今まで他のMAツールの話聞かれたことありますか?」

僕らは、この質問の答えによって検討度合いを確かめて、使う営業資料を変えるようにしております。

温度感を確かめる② 敢えて指示語を使う

「指示語をなるべく使わずに会話をした方が分かりやすい」のは、まあ当たり前のことですが、ポイントポイントで使うことで相手の温度感を確かめることができます。

オンラインセールスでは電話や資料共有を使うことで、別の場所にいながら同期コミュニケーションを取ることが可能です。が、同じ場所にいないので「相手の行動をコントロールしづらい」です。

よくある「相手がちゃんと資料を見てくれているのか分からない」や「相槌がないので理解しているのか分からない」という問題が発生します。そこで敢えて指示語を使うことで、相手の興味が自分の説明に追いついているのか把握できます。具体的には、

「ここってどう思いますか?」

「このページの4つの手法だったら自社で一番使えそうなのはどれですか?」

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※こんな感じで資料の一部をカーソルで示しながら。

前後の会話の理解が必須な質問や、資料を見ていることが前提となる質問をすることで、相手の理解度、興味の深度を測れます。具体的な答えが返ってこない時は、あなたのセールスが良くない時です。興味を持ってもらえないトークや支離滅裂な会話で相手との心理的な距離も離してしまっています。

※指示語の多用は注意です!意味分からなくなります。

温度感を確かめる③ リハーサル効果

インサイドセールスの茂野さんも言っていたのですが、非常に有効です。本来、日本で多い意思決定手法である合議の場面で有効という話を以前茂野さんから教えてもらいましたが、相手の温度感を測るのにも使えます。

「自社の課題が解決できるイメージ沸きましたか?」

「はい!」

で終わらず、「どの部分がどの課題を解決できるか」まで聞いて、具体性に富んだ回答が返ってくるかどうかで判断がつきます。

「自社の課題が解決できるイメージ沸きましたか?」

「これまで〇〇と△△、××の3つを紹介しましたが、どれが御社で最も活用できそうですか?」

「〇〇は先程おっしゃられた営業の効率化で成果を出せるイメージですか?」

「もしやるとしたら、営業担当の〜〜さんにやってもらう想定ですか?」

ここで今回のテーマと少し離れるのですが、聞き方も非常に重要です。具体的な回答をもらうためにオープンクエスチョンを使うのも有効ですが、クローズドクエスチョンで聞いて相手からオープンクエスチョンで本来聞きたい回答をもらうようにした方が良いです。オープンクエスチョンの多用は苦痛です。「何故ですか?」ばっかり多用されるとウザいですよね。笑 ヒアリングされている感が伴います。

オープンクエスチョン(Why?を用いたもの)>オープンクエスチョン(Why?以外)>クローズドクエスチョン

の順でストレスを感じるので、細かいですが工夫して聞けると良いですね。相手の主体的な発言をクローズドクエスチョンを用いて引き出す。この本で学びました!(営業本ではないので、営業手法とかが書かれているわけではありません)


僕が考えるオンラインセールス

「離見」 離見の見を極めたオンラインセールスが最強だと思っています。

あまり聞き慣れない言葉だと思います。簡単に言うと、相手の立場になって俯瞰して見ることです。2,3年前に長崎でジャパネットたかたの創業者高田明さんの講演を聞いて、それ以来いかなるコミュニケーションも「離見の見」を意識して行っています。相手の興味の範囲、度合いに応じて自らのコミュニケーションを変えるようにしています。

分からないまま話が進んでいくこと、既知の事実を永遠と話し続けられること、興味のない話をされること、全部不愉快です。オンラインでは相手の状況を見極めづらいところもあると思います。が、言い訳ばかりしていては、何も変わりません。オンラインセールスに取り組まれている方は、この状況を前向きに捉え、上記のことを1個でも実践してみて、離見の見を極めたオンラインセールスを目指してみてください!

↓調べると記事見つかりました!高田さんが大衆向けのセールスでこれだけ意識されているのに、対個人でのセールスをやっている我々がやらない理由はないでしょう。


追記:ほるん(@horunyamamoto)がまとめてくれました!笑

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