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カレーパイ

連日のコロナの記事。コメントには様々な「真実」で溢れています。さて、今日は「真実」について。前もって言っておきますが、エスパー〇〇の読みの方ではないですよ。


「真実はいつもひとつ!」と小さくなった名探偵の少年は豪語しますが、今回のクールのドラマで活躍の名探偵は「真実は1つじゃない、人の数だけある」と言っているそうですね。

このドラマは見ていないのですが、この前新作ドーナツを妻に頼まれて買った時、その箱に書いてあったのを見て知りました。なお、某ドーナツ屋の箱には「カレーパイは1つじゃない、2種類ある」とも書いてありましたね。

何だか、NPを含め、新型コロナに関する世間の「真実」は、このカレーパイのように"2種類"あるんじゃないでしょうか?

1つ目は、政府や専門家など、当事者としてこの問題に向き合っている方々が接している広範の事実について、政府や専門家の発する情報から事実を眺め続けてきた上で認識している「真実」です。

2つ目は、テレビやニュースで伝えられる釣り広告のタイトルや記事という断片的な情報だけを眺め、それらのピースを自分の理解の範囲で繋ぎ合わせ"理解した"と勝手に納得して得た「真実」です。

「真実」は"Truth"ですが、「事実」は"Fact"であり、両者は異なるもの。「事実」は客観的な事象であり"ひとつ"ですが、主観的な眺め方や解釈によって、いくつもの「真実」が生まれます。

そして、その「真実」が他人と同じかどうかで"正しいこと"だと判断してしまう。相手が有名人だったりすると、やっぱり自分の見てきたものも正しいんだと思い込んでしまうんですよね。その相手は総理大臣でも感染症対策の専門家でもないのに。

ニュースが伝える街の声、お店の落胆、声を大にするインフルエンサーの怒り。共感や感情論は厄介です。「真実」が「事実」に基づくかどうかに関わらず、共感や感情から"いいね"のループが形成され、マジョリティという力が生み出されてしまいます

自分の見ている「真実」は、本当に「事実」から導かれる「真実」ですか?見たい情報、都合の良い情報だけ眺め、全体を見ていないことはないですか?

"思い込み"は自分では気付きにくいもの。本当に「事実」を眺めているか、誰かの「真実」に振り回されていないか、意識して"自分を疑う"ことが"わかる"ための近道ですよ。


[2022.01.19投稿]いいね:14


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