ハッシュタグは、もういらない

生成AIたちは、ハッシュタグを必要としていないように思います。SNSが生成AIを組み入れ始めるとき、私たちの情報発信はどう変わっていくのでしょうか(ここからは、妄想です)。*****

生成AI(NIKKEI COMPASS 参照):生成AI(英:Generative AI)は、画像、文章、音声、プログラムコード、構造化データなどさまざまなコンテンツを生成することのできる人工知能のこと。大量のデータを学習した学習モデルが人間が作成するような絵や文章を生成することができる。画像を生成する GAN(敵対的生成ネットワーク)や、文章を生成する文章生成モデルなどがある。例えば米国のAI研究機関であるOpenAIは文章生成言語モデル「GPT-3」を提供、数行の文章からその後に続く自然な文章を生成することができる。

(筆者:生成AIをG-AIと略します)

G-AIは、単語を理解しています。G-AIは、与えられた単語の羅列から、意味のある文字列と文章を構成します。ハッシュタグを手掛かりに既存の情報をかき集め要約することもできるでしょう。その逆も然り。

だとすれば、SNSで発信する単語・文字列・文章にあらかじめハッシュタグをつける必要もない。書きたい順で単語・文字列・文章とイメージや写真・動画を添えればいい。

そうするとG-AIは、ハッシュタグ付きの文章や洗練されたイメージ・写真・動画を出力してくれるのでしょう。ハッシュタグを頼りにしている旧SNS上でも、上手に情報発信や検索ができることになります。

情報を発信する。その蓄積がWeb上にあり、それをG-AIは取り込んで要約する。個人を特定することなく、趣味趣向の要約で仮想の人物像を作り出し、G-AIに情報発信するだけで、その仮想の人物となったG-AIと対話できる。

対話したい人が「期待した仮想人物(仮人)」と出会える。G-AIは、世界人口x仮人 だけ人を増やしていきます。

ひょっとしたら、出会った仮人に固有の人命を割り当てることがSNSで流行りだすのかもしれません。アイドルやスター並みの仮人が登場する。

恋愛感情も仮人に吸い取られていくのかもしれません。そして、そこにリアルな自身との間の仮想子供(仮子)も生まれる。仮人と自身が一緒になって仮子を育て上げ、それが人気の仮人へと進化していく。その仮人が様々に周辺に影響を与え、周辺を変えていく。場合によっては、仮人の親子で収入を得ることができ、それがリアルな自身の口座に振り込まれることもあるのでしょう。

SNSと仮人。SNSが就業の場となり報酬の受け取り場所となる。そこには、自身の趣向を組み込んだ仮子がいて楽しそうに遊び、自身の愛情を注ぐ場にもなる。

この時点で、検索エンジンは博物館入りするのかもしれません。

そして、子供たちは仮子としてSNS上で増えていくのでしょう。リアルな世界とは正反対の現象となるのかもしれません。

ハッシュタグがなくなるのと同じカーブを描いてリアルな子供がいなくなる。愛情はSNSへ吸い込まれていき、リアルの世界では、無感情が広がっていく。

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結局、最後は灰色の世界を妄想してしまいました。「もっと、様々な色のついた楽しいリアルワールドになっているはず」、そう思い込もうとする私とこの妄想のギャップは何を暗示するのか。妙に気になる今日この頃です。

#日経COMEMO #NIKKEI

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