世界の "毛" を刈れ

何のことかと申しますと、ニンゲンの毛の効用のお話。参照記事から抜粋しながら、ちょっと、妄想。

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「・・・髪の毛には、95%は、ケラチンと呼ばれる繊維状のタンパク質で構成されている、水と混ざらないものの相互作用、言い換えると『油をくっつかせる』のがこのケラチン・・・一般的に牛フンに含まれる窒素は0.6~3%ほどなのに対し、髪の毛1本には16%の窒素が含まれている・・・(区画に髪の毛を球状にしたものを敷き詰めたところと藁を敷いたところで比較する)とどちらの区画に植物が茂っているかは一目瞭然で、"髪の毛" 区画の75%は植物に覆われ、"藁" 区画は10%も覆われていない・・・」

理容・美容で廃棄される髪の毛の再利用で、流出油の吸油マットに変身したり、砂漠の緑化に貢献したり、普段からは想像できない用途に驚いてしまいました。水の浄化にも利用できるとのこと。

髪の毛は分解するのが比較的ゆっくりなので、件の窒素も急激に地中から川に流れでない。周辺の環境を急激に変えてしまう化学肥料との違いが際立ちます。

明治生まれの祖母は、切った髪の毛を土に埋めていました。「環境にやさしいから」とかではなく、習慣として土と髪の毛は一体だったと思い返しています。ただ、幼い頃、土で遊ぼうとして掘り起こしたときに祖母の髪の毛の集団を見つけたときは、ぎょっとしましたが・・・。

おそらく、落葉広葉樹の葉っぱを発酵させたものと髪の毛の "毬" の組み合わせで、環境にやさしい土壌づくりができるのかもしれません。それは、雨水を浄化する効果もあるのかもしれません。

今の科学技術を駆使すれば、髪の毛による新しい繊維を開発(いまでも、ニットとして開発されている)改良されて、愛おしくなるようなデザインとともに身にまとうことが日常になるのかもしれません。

大量に廃棄される衣料品が、そのまま、吸着マットや土壌改良に役に立つ。それが、当たり前になる時代が来るのかもしれません。

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たぶん、頭髪に限らずニンゲンのありとあらゆる "毛" に対して有効なのかもしれません。環境にやさしい自身になるために、せっせと毛を刈りまくる・・・。なんとも滑稽ではありますが、つるつるの肌にとてもやさしいウィッグとか衣類をまとわせることができるのなら、それでも、いいかな。サイズがピッタリなら、更に心地よし。

衣食住は、むかしからニンゲンの生活には欠かせない。ここを環境にやさしく改良していけば、案外、戦争なんてなくなるのかもしれないと、また、妄想した次第。


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