なぜ、"田園" に "都市" がくっつくのか

それは、人間はどうあっても "都市" が大好きだからです(笑)。

過疎は嫌いなのです。自身を認める空間が疎になればなるほど、人は不安に覆われる。「放置されるくらいの密」が心地いいわけです。逆説的ではありますが。

疎では役割分担が増える傾向にあります。共有空間を維持していくために自身の時間を割かなければ成り立たない。「田舎は人間関係がメンドウくさい」とは、このこと。

一方、都市などの密では、自身の役割をある程度疎にできる。「だれかが共有空間を維持してくれている」からです。この「だれかが、やってくれている」感が、田園・都市を創り上げる要となるのだと思っています。

田園ではあるが共有空間は誰かが維持してくれている。"道普請" も "川普請" もない社会空間。電気も水道も誰かが維持してくれる空間。伝統的な文化もだれかが保管し伝道・伝播してくれる。教育も人任せで十分回っていく。垂れ流しの下水も、季節性(インフルエンザ)感染症も生活習慣病も誰かが診てくれる。老後の安心・死後の後かたずけも誰かがやってくれる。

何より、食料や飲み水は作らなくていい。たまに娯楽で土いじりや潮にまみれることができれば最高。食料や飲み水が無くなるなんて考えられない空間が、田園・都市。

これらは、"身勝手" でしょうか。否、これが、人間なのです。「のびのびできる "密" な空間」をもとめて、今日も一生懸命働くのです・・・うん?

#日経COMEMO #NIKKEI

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