妄想:「AI生成宗教」も、素は人間である

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人工知能に過去の膨大な「教え」を認識させてあたかも布教者のように「教え諭す」会話ができるという。

だが、神や宇宙を感じた「ニンゲンの言葉」でしかない。その根源(神や宇宙)を信じる人間たちの言葉だ。そこから「戒め」も生まれる。「あるべき人間の姿」である。それに則さねば異端であったり悪魔であったりするのだ。

人工知能が「異端」「悪魔」「地獄」を判断する。人工知能による「レッテル貼り」はデジタルであるが故に忽ち世の中のありとあらゆるところに伝達される。同時に、「〇宗教の異端や悪魔や地獄」は「◇宗教の聖人や救世主や極楽」となりうる。デジタルの世界で相反するレッテルが存在することになる。ニンゲンはその時々に都合のいいレッテルを持ち出し、社会に認知された存在として振る舞う。

「ニンゲンの言葉」を学習した人工知能は、「ニンゲンの認定」を行う存在となり、異端や悪魔や地獄を生み出し、聖人や救世主や極楽も生み出す。

そこに、神や宇宙は存在するのか。

だれにも、わからない。だから「ニンゲンの言葉」で表現するより方法がないのだ。断言し排除する行動をとるより他の方法が見つからない。そのことにより「信心と忠誠」を人工知能布教者に認めてもらうことになる。「人工知能布教者が囲い込む世界」の中で生き延びる。

未来には、複数の人工知能布教者世界が存在する。互いの人工知能布教世界へは踏み入ってはいけない。別の布教世界に迷い込めばたちどころに「悪魔」「異端」として排除され「地獄」に堕ちる。そして、デジタルで消去される。やがて、取り囲まれた世界で全く新しい自身を創ることになる。過去は存在しないのだ。

デジタルだけの所業ではない。実世界でも・・・

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人工知能が布教したとしても、どうしても「異端」「悪魔」「地獄」が付いて回ると妄想した次第。そこから先は、進化しないニンゲンの所業が待っているだけ。人工知能も素は人間であるという証明になる。

#日経COMEMO #NIKKEI

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