妄想:モスクワ勢力を揺さぶるには

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今のモスクワ勢力は無敵となりつつある。経済では揺さぶれない。反西側の結束も強まりつつある。中東のアンバランスがモスクワ勢力の存在を大きくしている。中国・インドとの関係も太い線で結ばれている。

凍結したモスクワ勢力の資産を活用するウクライナ支援というは、西側の自己満足でしかない。戦況は「モスクワ勢力の勝利」を予言するかのように「ウクライナの衰弱」が目に見えるようになってきた。

戦い方を考えれば「二正面作戦」をモスクワ勢力に仕掛けるよりほかはない。戦場をモスクワ勢力東部と南部に多発的に発生させるということだろう。

モスクワ勢力にしてみれば主な敵国がどこであろうが「西側の手先」と映る。当然、「核の脅威」で対抗する。「西側は手を引け!さもなくば・・・」である。

結局のところ、西側にモスクワ勢力の進軍をとめるすべはないのである。それを見通しているから時間がかかっても多大な人命を落としても、モスクワ勢力は勝利が来るのを待つことができるのだ。

西側が広くロシア国民に訴えかけても国民の「大英雄による統治を欲する」根底は崩せない。ソビエト連邦崩壊後、大混乱を経験している世代が粘り強く英雄を待つからだ。今のモスクワ勢力が潰えたとしても、次の大英雄を作り出す。

西側の「自由と民主主義」プロパガンダは「貧富の格差を是正できない悪政」として広まっていく。なにも決められない民主主義で「自分勝手で他を顧みない」社会を作り出すと解釈される。世界のどこにも西側の訴えは浸透していかない。

西側はモスクワ勢力を揺さぶろうとして、自身が激しく揺れていることに気づくだろうか。何をしなければならないのか、解を出して行動に移せるだろうか。

不毛な議論と後先を考えず行動するリーダーを生み出すばかりで、モスクワ勢力の嘲笑がとまらない。

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#日経COMEMO #NIKKEI


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