高齢労働と"スロー"なライフ

スロー:槍などを投げること(throw)、ライフ:生活

つまり、高齢労働は投げやりな生活となる・・・?

もう、働くという時間の使い方にいやけがさしているわけで、「急げ、いそげ」についていけないのです。でも、働くとはそういうもの。良くも悪くも若い時にさんざん経験したコト。

65歳まで急げ急げの生活であるのなら、仕事が投げやりになっていく。もちろん、目を三角にしてやる気満々の表情は忘れていませんよ。でも、キッツいのだぁ。

急げない自分に嫌気がさして投げやりな時間の過ごし方が多くなるこの頃。スローな人生を模索しているところに、本記事を発見。

ゆっくりと景色を見ながら、慌てずに詳細を堪能する。自身の悪い癖であるせかせかした歩きではない。日常よりゆっくりとした景色。でも変化している景色。

そう、映画のエンドロール。ぼくの人生をゆっくりと巻き取っていく。

ゆったりした景色と音の中で、「あのヒト、あのモノ、あのコト、あのトキ、あのオモイ」それらが、ゆっくりと巻き上がっていく。

巻上:風などがうずを巻くように吹き上がる。すっかり巻き終わった状態になる。連句一巻ができあがる。

ぼくには連句の形式がわからない。三十六句・百韻などあるらしい。ぼくに形式は似合わない。なぜなら、ぐにゃぐにゃな人生だったから。形にはまろうとして隙間から溶け出るような生き方だった。

句:個々の単音を文(もん)、その文が連続して作られた事物の名称を名(みょう)といい、その名が連なってまとまった意を表わす章句を句という。

今日は文を書いている。名のあるものになるのでもなし。まとめたら正気(章句・・・ちょっとムリ)の沙汰ではなさそうだ。

沙汰:物事の是非をえらび分けて正しく処理すること。

あぁ、また仕事に戻った気分。"はたらく" は常についてくる。こいつめ!

おまえは、65歳までといいつつ、64歳の時に「70歳まで」とぬかすのではないか?

ぬかす:(「吐かす」とも書く)言う、しゃべるの意。抜けるようにする。力などを失わせる。ある場所から逃げ出させる。

ぼくもぬかすよ。え?「そんなに人をぬかしてどこいくの?」って、そっちのぬかすとぬかさないで。ぼくは、ただ、"はたらく" から逃げたいだけさ。

あたまの中が忙しい。もっと、ゆっくり日曜日。けれど、これからリモートで休日残業。ゆっくり仕事をしていたわけではない。頑張って仕事してきたけれど成果が追い付かない。逃げるわけにもいかないじゃない・・・。

明日のために、急いで仕上げる下準備。それが、今日。そして、明日は明日の下準備。それは、明後日のためにある。

ぼくは、やすめない。やがて定年退職で素浪人。急ぐことがむずかしい素浪人。なげやって、はるの木漏れ日をカスミの空でぼんやり仰ぎ見る。


※定義はコトバンクを参照しました


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