安全保障:必須は騒乱抑止

なにかというと、デジタル情報による国の分断作戦を抑止する、ということ。

社会の秩序が乱れるほどの混乱を引き起こす情報戦。これを抑止できなければ、早晩、その国は警察力から戒厳に移行し、経済は混乱することになります。

民主主義は停止し、強権発動の連続により元の状態には戻りにくくなる。これは、アジア諸国で近年起こっている現象を鑑みれば納得がいくと思います。

つまり、民主主義を止めたければ対峙する国の情報を操作し騒乱状態を引き起こせばいいということ。デジタルであれば、ご承知の通り、容易く分断を煽ることができます。

台湾で韓国で大国が干渉するデジタル情報。そして、日本へも介入してくる。台湾や韓国は分断しやすい素地があります。日本はどうか。

野党が沈んでいる情勢で、与党の内部権力闘争で間接民主主義が成立している状態。だとすれば、敵外国が手を入れるのは与党の分断。

日本国民はどうか。自己主張の激しい文化ではない。だからといって、不満が鬱積していないわけでもない。着火しにくいが、点火すれば一気に燃え立つ素地がないわけではない。目的がはっきりしていない火は、外からの風にあおられ、江戸の大火のようにデジタル空間を移動していく。

江戸は大火のたびに、復興し新たな都市となっていきました。ですが、"分断の火" は復興しにくく、憎しみや恨みだけがこびり付き、容易にまとまらない。この火を燃やさない安全保障は必須となります。

民主主義を護るために、情報戦に強い国になる。どんな戦略・戦術を練ればいいか。人々が委縮しないデジタル空間を維持し保守できるか。そこが、喫緊に手を入れなければならない防衛・外交なのだと思った次第。

#日経COMEMO #NIKKEI

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