クマさんのケーキ(絵本風)

あるもりのおくに、とてもやさしいクマさんが住んでいました。

クマさんは、まいにちハチミツをとったり、木をきったり、
おしごとをがんばっています。

あるとき、
クマさんはとびきりおいしいハチミツでケーキをつくりました。

「とてもおいしくできたぞ、みんなにたべてもらいたいなぁ。」

クマさんは、
もりのみんなにケーキをプレゼントしようとかんがえました。

けれど、
クマさんはいままでほかの動物たちにあったことがありません。

クマさんは、はずかしいけれど勇気をだして、おでかけします。

お花のさいた原っぱに、ウサギさんとキツネさんがあそんでいました。

「こんにちは、はじめまして。」

クマさんはやさしくあいさつをしました。

しかし、キツネさんはいいます。

「おまえは、クマだな?
ぼくたちのことをイジメにきたんだろう!
こっちにくるな!」

キツネさんは、クマさんに木のぼうをなげました。

ウサギさんも、
キツネさんといっしょにクマさんに木のぼうをなげました。

クマさんは、
「そんなことしないよ!」といいましたが、きいてもらえません。

クマさんは、かなしくなって、
森のまん中にある池までにげてきました。

「ぼくは、みんなとなかよくしたかっただけなんだ…。」

クマさんは、エーンとなきたいきもちをがまんしていました。

すると、そのようすを見ていたトリさんがはなしかけてきました。

「クマさん、げんきをだして。わたしがみんなにつたえてあげるわ。」

そういって、
トリさんはウサギさんとキツネさんのところへ飛んでいきました。

「ウサギさんとキツネさん、こんにちは。
クマさんのおはなしをきいてあげて。
クマさんはなかよくしたいだけなのよ。」

ウサギさんとキツネさんは、
トリさんのことばを聞いてはんせいをしました。

池のまえにいるクマさんに、
ウサギさんとキツネさんははなしかけます。

「クマさん、ごめんね。
ぼくたちは、クマさんにひどいことをしてしまった。
あいさつしてくれて、ありがとう。
なかなおりしてくれる?」

クマさんは、
うれしくなってかなしいきもちはすっかりなくなりました。

「もちろんだよ、なかなおりしよう。
ぼくとおともだちになってほしいんだ。」

なかなおりしたクマさんたちは、お花のさいた原っぱで、
クマさんのつくったケーキをいっしょに食べることができました。

クマさんは、トリさんにおれいをいいました。

「トリさん、ありがとう。
トリさんのおかげで、なかなおりすることができたよ。
トリさんもいっしょにケーキをたべよう。」

トリさんは、うれしくなってなかまにはいりました。

クマさんはトリさんと、とてもなかよしになって、
ウサギさんとキツネさんも、なかよしになることができました。


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最近、保育園へ絵本の読み聞かせをしていると、
話してくれた友人がいます。
友人たちが子どもたちに接することが多いので、
少しでも絵本の様に話を書けたらと思い、作りました。

世の親御様方の役に立てたらいいなぁと思います。

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