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アラブ首長国連邦①超革新的な国際都市&ドバイの人はお金持ち?

(1)超国際都市ドバイ

私が10年半を過ごしたドバイは、アラブ首長国連邦(UAE)という国にある。英語ではUnited Arab Emiratesという名なのだが、実はこれはいくつかの首長国(Emirates)が集まった国、という意味。だからそれぞれの国には独自の法律があるし、別の王様がいるし、隣の国との境界線には有刺鉄線が張られている(パスポートは不要)。イギリスの統治下にあったが1971年に独立したばかりという比較的新しい国である。

ほんの20年ちょっと前までドバイは観光地として人気ではなかった。それを革新的に進化させたのがドバイの王族マクトゥーム家であり、国民から絶大な人気を得ている(余談だがその王様の娘が今軟禁状態にあると話題になっているお姫様だ)。でも生粋のドバイ人は、皆血縁的に遠い親戚のようなものだ。

そんなドバイの国家的一大プロジェクトに大きな役割を果たしているのが”エミレーツ航空”である。世界のハブであるドバイを経由地として選んでもらい、滞在先として選ばれるようになることで、何にもなかった砂漠の一都市を一大観光地へと変貌させたのだ。「スケールの大きな発想でどんどん不可能を可能にしていく」ドバイは確かに面白い街である。

(2)世界で一番綺麗な”インドの街”

そんなUAEだが、なんとパスポートを持つ自国民は人口全体の1~2割ほどという少なさなのだ。では残りの9割はどんな人なのか、というと「移民」である。その9割の移民のうち約半分がインド人、それより少し少ないパキスタン人、そしてフィリピン人が人口の大部分を占めている。そのため自国民よりもインド人の方が多く、「犬も歩けばインド人に当たる」状態のドバイでは街並みもきれいなため、”世界で最もきれいなインドの都市・ドバイ”というジョークまで平気でまかり通っているほどである。後は他のアラブ人やイギリスはじめとするヨーロッパ人、アフリカ人、そしてアジア人といった構成。超国際的だ。

考えてみてほしい、日本の人口の9割が外国人だったら、いったいどんな世界だろうか。それを実現しちゃっているのがドバイなのだ。

なぜこんなにも外国人が多いのか。それはドバイがリッチな国であり、土木作業やレストランの店員など、いわゆる”ブルーカラー”の仕事を賃金の安い出稼ぎ外国人で賄っているからだ。実はドバイには石油はもうほとんどないのだが、観光大国・ビジネスハブとして成長を成し遂げた国際都市はこういった外国人労働力をまだ調達する力があるようだ。”宗教や国籍、言語を超えて世界中の人が仲良く共存する国際都市ドバイ!”と言えば聞こえはいいが、まぁ実際は問題ないわけなく、出稼ぎ外国人の労働環境など非常に歪な実情もあるのだが、これはまた後に書きたいと思う。

(3)ドバイに住んでいる人=全員お金持ち?

”ドバイ”はリッチなイメージを誰もが持っていると思うがこれは”ドバイ人”に限って言えば本当の話だ。出稼ぎ労働者は非常に厳しい条件のもと働かされる一方で、UAEのパスポートを持っているとそれはそれは国からの徹底的な保護の対象になる。国の法律で”雇用しなければならないUAE人の割合”が決まっているため、他の外国人よりも格段に良い条件で管理職に雇用するなんて朝飯前。簡単なお仕事で年収1000万円を超えるし(所得税なし)、結婚すれば政府から土地と家をぽんっとタダで与えられる。子供は当たり前のように大学まで教育費無料だ。外国人が起業したければ”スポンサー”と呼ばれるドバイ人のビジネスパートナーが必要で、彼らは何もしなくても「名義貸し」で売り上げの10パーセントは必ず貰うことになっている。生まれながらの”勝ち組”それがUAE人なのだ。

じゃあそんなパスポート、みんな欲しがるんじゃないの?と思われるかもしれない。当たり前だ。でもUAEのパスポートは今では取得することは不可能だ。例え生まれ育ったのがドバイであっても、何十年と住んでいてもパスポートは与えられない。インドに住んだことがなくてもインド人なのだ。いつまで経っても扱いは外国人のまま。これがどんなに不安定なことか。方針一つで住んだこともない本国に送還される可能性があるのだから。


(4)昔本当にあった信じられない”移住促進政策”

でも実はまだまだドバイに砂しかなかった60年ほど前には、ドバイは”パスポートを与えますのでUAE人になって移住してください!”という政策を行っていたのだ。なんという発想。この時に移住したインド系やアフリカ系、イラン系の人たちで今現在はUAE人、という人も少なからずいる。最も驚いたのは”元々祖父は中華系シンガポール人”というアジア人がドバイのパスポートを持っているのを見たとき。そんなだからUAE人は見た目が結構多岐に渡る。その後石油が見つかり、街が発展していくにつれて自然と人も集まりこのような政策はなくなった。だが何もないと思っていた国の国民になったら後ほどそれが大正解だったとなるなんて、世の中は本当にわからないものだ。

そんな外国からのものを積極的に受け入れていたからこそ、生粋のドバイ人やUAE人は”超保守的”な傾向が強い。自分たちの血を混じりけのないものとして守りたくなるようだ。もちろん今では先進的な考えを持つ人たちも多いが、幼いころから親同士の話し合いで婚約者が決まっているパターンも多く、恋愛結婚で結婚よりも、イスラム教の教えも相まってまだまだお見合い結婚の傾向が強いようだ。

②に続く

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