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土壌水分の目安

農業の世界では「水やり10年」と言われるほど、灌水は奥が深いものです。
本日は土壌水分についての解説です。


土壌水分を知るには?

植物にとって水は欠かすことのできない大切な成分で、欠乏すると勿論、枯れてしまいますが、過剰でも酸欠の状態になってしまい、やがては枯死してしまいます。では丁度良い水分量を知るにはどうすれば良いのでしょうか。
土壌水分を計測するには幾つかの方法がありますが、今回はpF値から土壌水分を判断する「テンシオメーター法」をご紹介します。

pFとは?

pFとは土壌の粒子が水を吸着保持する力を数値化したもので、pFの値が大きくなるほど水分が少ないということを表します。
pF値はテンシオメーターという機器で計測可能で、pF値には植物が健全に生育できる範囲や生育の変化の節目となるポイントが存在します。

pF値と水分恒数

pF値と生育の目安

生育の変化の節目になるポイントを「水分恒数」と言い、その土壌が保持できる最大の水分量の範囲を「圃場容水量(pF1.5〜1.8)」、光合成や蒸散作用が低下・停止する水分量の範囲を「生長阻害点水分(pF2.7〜3.0)」と呼んでいます。
上の図でもうお気付きかと思いますが、植物が健全に生育できる範囲は、圃場容水量と生長阻害点水分の間の「易効性有効水」の範囲の水分量の時です。

易効性有効水を手で確かめる。

健全な生育のためには、易効性有効水の範囲の水分量にすれば良いのはわかったけど、いちいち測るのはめんどくさいよ!!と思ってしまったそこのあなた。
実は、易効性有効水の水分量の時の手で触った時の目安があります。それは、

手で土壌を握りしめて、開いた時に薄らと湿り気を感じる程度。

易効性有効水の水分量の感触

です。あくまでも個人の感覚になってしまうので、参考程度にしてください。。
テンシオメーターを使い、pF値とその時の手触りと植物の状態を照らし合わせて、良い状態を覚えておくことが一番良い方法だと思います。

ということで以上、土壌水分についてでした!
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

川島珈琲研究所

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