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土性のS・L・Cとは?
土壌の物理性は、今回で一旦終わりになります!本日のトピックは「土性区分」です。
土壌粒子の分類
土壌の粒子はその粒径の大きさで、砂、シルト(微砂)、粘土の三種類に分類することができます。
砂は粒子が大きく、排水性は良いものの水分や養分をあまり蓄えておくことができません。
逆に粘土は粒子が小さく、排水性は良くありませんが、水分や養分を保持する力が強いのが特徴です。
シルトはその中間の大きさです。
これら砂や粘土の割合でいくつかに区分したものを「土性区分」と呼んでいます。
日本農学会法の土性区分を知る
土性区分はその定めた団体によって区分や呼称が異なります。その中でも簡略化され、より実用性がある日本農学会法の土性区分を紹介します。
日本農学会法では、細土(粒径2mm以下の土壌粒子)中の粘土(粒径0.01mm以下)の割合で5つに区分しています。
砂土…粘土含量12.5%以下
砂壌土…粘土含量12.5〜25%
壌土…粘土含量25〜37.5%
埴壌土…粘土含量37.5〜50%
埴土…粘土含量50%以上
ちなみに、砂土はSand、壌土はLoam、埴土はClayで頭文字をとって、それぞれ(S),(L),(C)と表記します。
また、砂壌土はSandy Loam(SL)、埴壌土はClay Loam(CL)です。
実践的な分類方法
土性区分は基本的に機械で分析されますが、現地で土壌をこねた時の状態で簡易的に判断する方法もあります。
砂土…全く丸まらない。さらさら。
砂壌土…丸まるが棒にはできない。
壌土…鉛筆ほどの棒状にできる。
埴壌土…マッチ棒ほどの棒状にできる。
埴土…コヨリほどのかなり細い棒状にできる。
土が乾いている場合は、湿らせた状態にして判断しましょう!
土性の区分によって保水性や保肥性はかなり変わってきますので、土性区分を知ることは、施肥の量や回数、灌水の具合などをコントロールする上で非常に重要です。
ということで以上、土性区分についてでした!
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
川島珈琲研究所