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縦の多様性・横の多様性

最近、多様性という言葉をよく聞く。

”多様”と一口に言っても切り口はたくさんある。


小学校と中学校は義務教育なので、受験もなしに公立の学校へ行くことになる。(もちろん、小学校・中学校受験もあるが)
公立の学校はその地域のあらゆる子供が通っている。世帯収入も学力も上から下までいるのである。いわば、縦の多様性である。


では、高校からはどうだろうか。みんな受験をして高校、大学へ進学する。
すると、受験で振り落とされることで、同じような学力の学生が集まるのだ。学力と世帯収入には関係がある(もちろん例外もある)ので、同じような家庭環境の学生が集まりやすい。縦の多様性は保たれない。
しかし、公立の小中学校とは違い、いろいろな地域から学生がやってくる。
つまり、横の多様性が新たに生まれるのである。
大学まで進学すると、高校よりさらに広い地域から学生が通学するようになるため、その傾向は顕著になってくる。


縦の多様性と横の多様性、どちらが大事かということは一つに決めづらい。
現代を生きるうえでどちらも大切である。

子供のうちから多様な価値観に触れておくのは大事、と簡単に言うが、多様性のベクトルを縦にも横にも向けていくのは至難の業ではないだろうか。
というか、大人ができていないことの方が多い。


小中学校で獲得するべき縦の多様性は時間がたつにつれて忘れやすく、高校や大学で横の多様性ばかり獲得して満足してしまう人が多いと感じる。
僕自身もそうだと思う。
その結果として、上級国民という言葉が話題になったり、政治家が庶民の生活を理解していないなどの話が浮上するのである。何も政治家だけに限った話ではない。企業の重役と派遣社員でもそれに近いことは起きているかもしれない。

幸いにもSNSやネット記事で多様性の獲得には便利なツールがそろっている。これを活用しない手はないだろう。

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