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8/11 大泣きした

仕事に行った。
送ってもらった。
ものすごく憂鬱で黙っていたら「しんどかったら迎えに来るから電話しろ」と父が言った。
きっと終業まで帰らないと思った。

職場の人はほぼ2週間ぶりの出勤を優しく迎えてくれた。
わたしは暗い声で短く答えるだけだった。
うつむいて黙っていた。
頭は空っぽに近かった。

仕事を始めるとヘルプ要員で社長たちが来て、わたしに声をかけて「来てくれてよかった。ゆっくりやって。しんどかったら言って」と言った。
しんどかった。
休みの間に、道具を詰んで運ぶワゴンは引っ掻き回されて配置も準備数もめちゃくちゃ、バケツに引っ掛けていた洗剤は別の所においてあるしゴム手袋もよけたまま放置されていた。
それを見ただけで絶望のような気持ちになった。キレて叫びそうになったけどまだお客さんがいるから我慢した。
いま空いている部屋が終わったら帰ろう。
そう決めてなんとかやった。
途中で涙が出てぼろぼろ泣きながらベッドメイクをした。
フロアに誰もいなかったので気づかれることはなかった。

でも結局「しんどいです」と言うことはできなかった。
胸が苦しくてつらく、また涙が出て嗚咽しながら作業したが、自分から「帰りたい」と申告することはできなかった。
最終的に「どうでもいい」という気持ちになって、怒りも悲しみも、頑張ろうという気持ちも湧かなかった。

今日わたしが黙って最後まで働いたから、社長たちは安心していると思う。
父は熱中症も不調の原因だと思っていて、暑い間は送迎すると言っている。
自転車なら途中で引き返せるけれど。
もう逃げ道はない。
追い込まれた。
逃げたい。

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