事業と戦略の生み出しかた:書評「戦略の創造学」

経営の本。本屋さんにいくと本棚には沢山並べられている。

経営戦略、デザイン思考、ドラッガー、儲かる企業の戦略、ブルーオーシャン、、、数え始めるとキリがない。

それらの本を読むと、なんとなく本ごとで言いたいことはわかる。

けど、それでビジネスは始められるんだっけ?

実際に事業を始めるには、それらを「つないで」実行することになる。

それを教えてくれたのがこの本だ。

本の帯にはこう書いてある「ドラッカーで気づき、デザイン思考で創造し、ポーターで戦略を実行する」

実際の経営にはこれが必要なのだろう。この本のプロセスを大まかに見ていきたい。

環境認識

ビジネスのアイデアを模索する前に、環境認識が必要だ。

ドラッガーが定義した有名な言葉がある「すでに起こった未来」だ。

すでに起こった未来とは、逆説的な表現であるものの、「すでに生まれた技術、国が戦略を決めて進めていこうとしていること、そういった「未来のタネ」はもうまかれている。それらが生み出していく未来のこと」をさしているのだ。

例えばVR,ブロックチェーン、コロナによっては遠隔治療、トランスヒューマニズム、などこの半年で新しく見えてきた種が沢山あるとおもう。

事業としての羅針盤はこの「すでに起こった未来」が担う役割なのだ。

課題をしる

課題解決という形でウェブサービスが生まれ続けてきた結果、課題解決は「飽和」してしまった。見えている課題を消化するという時代はすでにおわりつつある。

そんな中、新しく課題を発見する手段がある。それが「デザイン思考」だ。

観察から洞察へ。仔細に顧客を分析して課題を見つけるのは最近のトレンドだし、お客さんを一人に絞る1Nマーケティングや、課題をジョブとしてあつかうジョブ理論も課題発見手法の話だ。

今、巷に転がっている情報を課題の発見、顧客の洞察を通じて見つける理解に使っていくことで、本当の課題を見つけることができる。

プロダクト・事業をどう作っていくか

環境を知り、倒したい課題も明確になった。

次なるポイントはいかに実行していくか、というところになってくる。

事業として実際に回る歯車を形成しなければならないのだ。

ビジネスモデルというビジネス全体の設計だけではなく、

競合といった周囲との向き合い方も含め、

様々な視点で切って判断をしていかなければならない。

ブルーオーシャン、ポーターの競争戦略、など、

先人の知恵を使ってどう切っていけばいいのかを考えていく必要があるだろう

これらの話を一冊にコンパクトに話している快刀乱麻の書。それがこの「戦略の創造学」なのです。

いろんな本を読んだけど、その間が見えない。それぞれの間に何かつっかかるものを消化したいあなたにおすすめです。

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