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キャリア資本論 自分のキャリアをB/Sで考える

今回はマーケティングではなく、ビジネスキャリアの話です。

先日こんなツイートを拝見して、「うんうん」と強く頷きました。

これはつまり、「自分の持つキャリア資本をどこに投下し、どんな資本に変換するのか」ということですよね。

僕自身も最近「人的資本を短期的に現金化することのリスク」について色々と考えることがあり。

そんな中で考えがまとまってきた「キャリアをB/Sで考える、キャリア資本論」について今回は気合い入れて書いてみたいと思います。

今回の文章を機に、自分のキャリア資本を棚卸しして、将来のキャリア資本のビジョンを描くことで、人生が幸せな方向に向かう人がいれば嬉しいなと思います。

まず「キャリア資本論」とは

資本とか言われると
「難しい言葉使うなよ。よくわからん」
と思う人もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
わかりやすく書きますので。

まず「資本」とは何か。

ネットで調べるとこう出てきました。

1、商売や事業をするのに必要な基金。もとで。
2、生産の3要素(労働・土地・資本)の一。新たな生産のために投入される、過去の生産活動が生み出した生産物のストック。
3、資本制生産で、剰余価値を生むことによって自己増殖を行う価値の運動体。

デジタル大辞泉より

ややこしいですが、一旦「事業の元手」くらいに考えればOKです。

じゃあ、今回書く「キャリア資本」とは何か。

そのまま言い換えれば「個人のキャリアの元手」なわけですが、
ここでポイントになるのは、キャリア資本は「お金」だけで考えない、ということです。

むしろ一般的な会社員であればお金は普段の生活のためのフローなものであり、キャリア資本として捉えることは少ないのではないか、と思います。

ここでは、「幸福の資本論」という本に書いてある
金融資本
人的資本
社会資本

の3つの資本として考えてみます。

橘 玲「幸福の資本論」より

なんか難しい言葉のようですが、
金融資本:お金
人的資本:体力・時間・経験・能力
社会資本:人のつながり・所属する会社の仕組みやノウハウ

くらいで感覚的にわかればOKです。

つまりキャリア資本論とは、「個人の持つ ”金融資本” ”人的資本” ”社会資本” をどこに投下して、どんな資本に変換するかを考える」という一つの考え方です。

仕事の中では、この3つの資本をそれぞれ何かに変えながら増やしていく、ということをしています。

人的資本→金融資本はもちろん、
(体力でお金を稼ぐ)

社会資本→金融資本&社会資本もあるし、
(サラリーマンは基本的に会社のシステムからお金と経験をもらう)

金融資本→人的資本もあるし、
(本とかセミナーなどの自己投資とか。)

この3つの資本は絡まりながら増えたり減ったりしていきます。

3つの資本を変換しながらキャリア資本を作り上げていく

「キャリアをB/Sで考える」とは

次に「キャリアをB/Sで考える」ということについて。

まず、一般的にB/Sとは何のことか。

これは財務諸表三表の中の「貸借対照表」ですね。
(あぁまたややこしいやつですね。すみません。)

会社経営では当たり前の「お金」の動きを表したものです。

簡単にいうと、
1、お金の出どころ
2、お金が何に変わっているか
3、お金がどれだけ増えたか

を表すものです。

図にするとこんな感じです。

ひとまずシンプルに考えましょう

では、このB/Sを「キャリア資本」で表してみるとどうなるか。
こうなります。

P/Lや資産について考え出すとややこしくなるのでやめました

右側Aは「 金融資本/社会資本/人的資本 が元々どれくらいあったか」
左側Bは「 金融資本/社会資本/人的資本 が何に変わったか」
右側Cは「 金融資本/社会資本/人的資本 がどれだけ増えたか」

をそれぞれ表しています。

毎年これを整理するまではしなくとも、
一定のスパンで自らの資本戦略を立てておくことは、個人としての幸福な職業人生を歩むために大事なことなのではないか?と思います。

ここから少し具体的な例を考えてみましょう。

例:新卒で会社に入る場合

新卒で会社に入るとき、初めに個人が持っている資本は何でしょうか?

人的資本としては「体力」「これまでの経験」などがありますが、最初からこの人的資本が潤沢にある会社員は日本ではあまりいないと思います。

やはり新卒の個人にとって大きいのは「入社する会社が持つ社会資本」です。

基本的にはその社会資本に頼りながら、いかにして個人の理想とする人的資本に変えていくか、を考える人が多いのではないでしょうか。

新卒でコンサルが人気なのは、コンサル企業の持つフレームワークなどの社会資本を人的資本に変えることを目的にしている人が多いはずです(それと引き換えに「体力」という人的資本を消耗するのでしょうが)。

アメリカだと流動性高いから人的資本に対しての意識高そうですよね。

例:会社員からフリーランスになった場合

会社員からフリーランスになる場合は、社会資本(会社のシステム、ノウハウなど)の多くを手放すことになり、それまでに培った会社に頼らずに仕事をすることになります。

もちろん十分な人的資本を築いた人にとっては、幸せでしょう。

しかし多くの人が、フリーランスになってから「案件を取ることや、経理などの事務作業がこんなに大変だったとは…」というしんどさにブチ当たると聞いたりもします。

これは会社の社会資本という恩恵を適切に評価できていなかった、ということでしょう。

※あくまでイメージです

「やってられるか!!」
と飛び出す前に、
「食っていくために必要なだけのお金を生み出せる資本を自分は持っているのか?」
と、しっかり自分の資本を棚卸ししてからの判断でも遅くないのではないかと思います。

例:大学生が起業する場合

大学生などの経験や能力がまだ多くない若者が起業するとはどういうことか。

これはとにかく
・自分の時間・体力という全ての人的資本
・普段の生活を犠牲にした全ての金融資本
を起業にフルベットする
、ということでしょう。

自分の持てる全てを、人的資本や社会資本に変えていく。

今の会社でも、19歳-20歳くらいで全資本を経験・能力に変えている狂気的な若者に会うことがあります。

※あくまでイメージです

こういう人たちを見るとこちら側の人的資本もどんどん注いで上げたい気持ちになります。

自分自身のキャリア資本を整理してみる

僕自身はというと、正直そこまで考えずに新卒で一発目に内定もらった会社に入りました。
(当時情報が少ないにしても、考えてなさすぎる。アホですね。)

そこで7年勤めたんですが、30歳手前になった時に「今の自分の人的資本は思い描いていたものと少しズレている」と気づき、思い切ってマーケティングの領域での人的資本を伸ばそうと転職しました。(今話題のリスキリングですね)

そして今5年経ち、マーケティング領域での人的資本を伸ばすことができ、今年からは「会社外の社会資本を獲得する(仕事でのつながりを増やす)」「社内メンバーの人的資本を拡大する」という方向に舵を切っています。
この1年で、過去5年分を超えるくらいの人に会おうというのが今年の目標です。

キャリア資本の棚卸しのススメ

さて、あなたのいまのキャリア資本はどういう状況でしょうか?

一度自分の資本の棚卸しをしてみるといいかもしれません。

「10年後の自分のキャリア資本の理想の状態は?」
「今のまま仕事をしていて、理想とする資本状態になれそうか?」
「理想の状態になるために、今持てる資本を何に変えていくか?」

これは定期的に考える価値のある問いではないかと思います。

実際に僕も、昨年会社の状況がいろいろ変化する中であらためて自分の資本状況について考えを巡らせました。
(ここまで考えは整理されていなかったですが)

その中で気づいたのは、自分が持っている社会資本(つながり)の大きさでした。

「今の人的資本なら、独立する道もあるのでは?」
ともチラッと考えたんですが、今の人的資本が到底理想の状態には及んでいないことに気づき、会社の社会資本がない状態では「自分にとって理想のキャリアにはならない」と考えて踏みとどまりました。

その過程では、今まであまりにも多くのつながりをもらって自分の今の経験・能力になっているということに気づき、圧倒的感謝の気持ちが溢れたのを覚えています。

自分はちっぽけです

本質的マーケティング能力という人的資本を伸ばしたい方へ

さて、あなたも自分のキャリア資本を棚卸ししたところで、どんな資本戦略にしていこうか…と悩んでいませんか?

現在、われわれ株式会社ARETECO MARKETING FIRMでは、「一緒にマーケティングを極め、まだ世界にない事業を作っていく仲間」を募集しています。

マーケティングの経験や能力という自己資本がなくても、気合いと熱量という資本があれば未経験でも大歓迎です。
(僕も全く未経験でした)

社内には非常に強力な社会資本がありますし、覚悟がある人には僕も全力で資本を投入していきます。

いまの会社の方向性は「マーケティングの持つ価値を最大化する」「本質的マーケティング思考を土台に事業を作りまくる」という感じです。

もし
・今どんな事業をしているの?
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という方がいれば、ぜひご連絡ください!
ざっくばらんにお話しましょう!

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