見出し画像

Web Designing2024年2月号で池田紀行さんにフレームワークについて教えていただきました

隔月刊の雑誌の「○月号」は、発売日の2ヶ月先を指します。なぜ伝統的にそうなっているのかは存じませぬが、12月18日はWeb Designing2024年2月号の発売日です。もう来年です。

今回私は、第2特集「マーケティングフレームワークの”正しい”使い方」というテーマで、株式会社トライバルメディアハウス 代表取締役社長 池田 紀行さんに、フレームワークについて教えていただく企画を担当しました。16ページまるっと池田さん監修です!

大手企業、有名ブランドなどのソーシャルメディアマーケティングで実績多数、書籍執筆、専門媒体での連載、noteでもたくさんの方にフォローされていらっしゃる池田さん。お忙しい中、今回このボリュームある企画に全面的にご協力いただきました。改めて、この場を借りて御礼申し上げます。

今回、読者のみなさまには第1特集「デザイン基礎講座」について発売前から期待のお声をたくさんいただいておりますが(ありがたい!)、第2特集もあらゆる社会人の方にぜひ読んでいただきたい内容です。フレームワークというより、マーケティングの全体像、あるいは仕事や社会の見方について、新しい視座を得られるはずです。

フレームワークの特集なのに何言ってんの?と思われるかもしれませんが(自分でも思いますが)、でもそうなんです。フレームワークひとつ使うにしても、マーケティングを前提にするならビジネスや社会や人間そのものについて深く考えないと、枠組みだけ使っても人に刺さるマーケティングができるわけないんです……。取材中、頷きすぎて首がもげるかと思いましたし、脳内で火花飛びまくってて、終わってからぐったりでした。だって、フレームワークの使い方をお聞きしようと取材したら、「フレームワークを使わない」から始めるっていうんですよ。すごいですよね。

でも池田さんにそういうお話をしていただいたおかげさまで、単に使い方・ハウツーではない、本質的に「フレームワークで考える」ということを考える特集になりました。自分自身にとっても生涯考え方に影響するお話だったと、今振り返ってみて実感しています。

フレームワークというツールを入り口に、マーケティングの奥深さ、面白さを感じていただけるのでないかと思います。ぜひ読んでみてください!

あと、池田さんのお話に通底する「具体」「抽象」についてはこちらの書籍がおすすめです。理解を深めるなら必須だと思います!


専門職は成立するのか

以下、個人的な雑感です。
私はマーケティングの実務経験がないので、今回のような場合、取材・編集するにあたってまずマーケ関連の書籍やWebサイトを読んで勉強するわけです。過去にもWeb Designingでマーケティング系の特集はありましたが、担当するのはSNSだったり動画だったりと、わりと限られた範囲であって、マーケティングの全体像を対象にしたことはなかったんです。

しかし当然、短期間で書籍やら何やらをいくら読んだところで、脳内に情報が点在するだけで、本質、実態、全体像を理解できるわけもなく。それなりに悩んで作った当初の構成案は、まったく使い物になりませんでした。座学はもちろん必要ですが、知識は実体験とか実感が伴って初めて一段上に上がれるのだと思い知りました。

加えて、取材で池田さんにお聞きする中で感じた「マーケティング」という仕事の幅広さと奥深さに、ヒエって思ってしまいました。

マーケターというと統計学とか、ビジネス・経営方面のスキルが必要なイメージですが、実際は自社/顧客企業の業界事情やトレンド、社会学や行動経済学、Webテクノロジーやクリエイティブ制作方面のスキルも求められ、さらにプロジェクトマネジメントとかコンサルの能力も必要という……。

マーケターって、仕事的には専門職のように見られてますけど実はすごいジェネラリスト職なんじゃなかろうかと思ってしまいました。

以前、Wix日本法人の代表 積田英明さんが、「Web制作はITの総合格闘技」とおっしゃっていました。その言葉を借りるなら、マーケティングはビジネスの総合格闘技、と言えるかもしれません。それを言ったら経営も総合的ですけど、経営は「政治」でマーケティングは「実力部隊」といった感じでしょうか。

空手もボクシングもレスリングも強ければ総合格闘技では当然有利ですよね。じゃあ「空手一筋」みたいな専門職って今の世の中どれくらい生き残っていけるものなんでしょうか。空手一筋の人もテコンドーとか相撲なんかをやってみたら、強さの要素が広がるし、空手にとっても何かフィードバックがあるかもしれない。格闘技以外に料理とか編み物とかの特技があればまた別の活躍の場があるかもしれない。

次元の高いジェネラリストを目指すのは難しくても、専門で閉じることなく得意技・使える技の幅を広げていく必要はあるよな……と思いました。

キャリアって上に積みすぎると横に広げるタイミングを見失ったりするものですかねもしかして。自分もライターとして年数的にはベテランの域に入っているので、そこは注意しておかないと…かもしれません。いかんと思ったら途中までぶち壊してでも広げに行ったほうがいいんでしょうね。その勇気を常に持っていたいものです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?