AI音声合成「NEUTRINO(AIきりたん、AI謡子)」で歌わせる方法(Mac OS X)

AIきりたん、AI謡子を導入するまでの経緯

この章はほとんど自分用のメモですので、手っ取り早く使い方が見たいかたはこの章は飛ばして「NEUTRINO(AIきりたん、AI謡子)の使い方」に飛んでください。

VOCALOIDのKAITOで二曲完成させて、やはり、円盤を作りたいという思いが大きくなってきていて。

実は、過去の作りかけのもので、完成形になっていないものがわんさかございまして。

「コロナ禍の空に」なんかもその一例で、曲想自体はだいぶ前にあったものなんです。

ちなみに「向日葵の並ぶ道」は本当の新曲で、メロから書き下ろしました。

こういう作りかけのものを完成形にしていく、ということもやっていかないと、という気になってきまして。

再生数とか、思ったように出ておりませんので、ちょっと凹んでおりますが、もう気にしません。

自分の音楽を淡々と作って一曲ずつ発表していく。

全部まとまったら、円盤にして、M3やボーマスなどの同人即売会で売るのも良いかな・・・と思っています。

それが自分の目標です。

さて、そんななかで、次の二曲を、すでに二曲同時進行で進めています。

おかえりなさい ただいま」という曲と、「まだ見ぬ世界」の二曲です。

「異次元エスケープ」とか「モーニング」「月の街」という曲はすでに編曲済みなので、これらも同時進行で調声を進めようと思っています。

自分がシンガーソングライター志向が強かった(弾き語りライブなどもやっていました)ので、男声ボーカルものが圧倒的に多く、そういう曲はKAITO一択なのですが、「おかえりなさい ただいま」なんかは、女性の声が合うと思っていて。

そういう曲をどういうバーチャルシンガーに歌わせるか?

非常に頭の痛い問題です。

それは裏を返すとセンスが問われるというところでもあり。

順当に行くと、KAITOと同ラインナップ上にある「MEIKO」、あるいは「初音ミク」となるかと思いますが、コストと声質・調整の大変さなどを総合すると、手放しでGOとならない実情があります。

なにしろ1番の相方候補の「MEIKO」はVOCALOID3のライブラリですからね。現在のバージョン5からみると、見劣りしないよう調整するのはなかなか大変なことが考えられます。

第二候補の初音ミクは現在VOCALOID 4もしくはNTというクリプトン独自開発の音声合成エンジンのプロトタイプがまさに今開発中で、延期に延期が重なり6/4にプロト版のリリースが予定されています。今初音ミクを買おうとしている人はV4版を買うか、NT版を予約するか、結構悩んでいると思います。

そういう状況で、他の候補を考えた時、頭に浮かんできたのが、AIきりたんです。

AIきりたん、AI謡子とは?

NEUTRINOという、AIを使った音声合成エンジンで、フリーで提供されていて、誰でも無料で使うことができます。

AIを使った音声合成ということで非常に人間に近い歌い方ができると話題になりました。

歌声ライブラリは今の所二つあり、元気な歌声のきりたんはポップス、しっとり落ち着いた歌声の謡子は童謡が向いています。

NEUTRINO(AIきりたん、AI謡子)の使い方

無料ということで、まずはやってみるか、ということで、実際に使ってみることにしました。

ここと同じnoteでヒットしたこの記事を参考にやっていきます。

上記記事に沿ってやっていけば問題ないのですが、整理も兼ねすごく簡単に説明します。

ちなみに上記はWindowsですが、私はMacの場合です。

公式でNEUTRINO一式をダウンロード

予行練習

ダウンロード(結構時間がかかる)完了後、まずは動作確認します。ターミナルからのコマンド操作に慣れていない方にはちょっと敷居が高いかもしれませんが、慣れてしまえばどうということはないですので、やってみましょう。

ターミナルでRun.shを実行

まずはマックのアプリケーション一覧から「ユーティリティ」>「ターミナル」を選択します。

そして下記をコピペして、エンターキーを押してください。

sh /Path/to/NEUTRINO/Run.sh

「/Path/to/」のところは、お手持ちの環境に合わせて書き換えてください。

私の環境の場合、「HD-PCGU3-A_01」という外付けHDD直下に「NEUTRINO」一式を配置しておりますので、コマンドは下記のようになります。

 sh /Volumes/HD-PCGU3-A_01/NEUTRINO/Run.sh

【Tips】「Run.sh」までのパスを打ち込む簡単な方法

上記コマンドのうち、「sh 」まで打った後に、「Run.sh」というファイルをドラッグ&ドロップすると、そのファイルへのパスが打ち込まれますので、その方法の方が早いかもしれません。

これを実行し、「output」配下にWave形式の音声ファイルが出力されていれば、試運転は成功です。

自分の曲のメロディーの譜面情報を作る

実際に自分の曲のメロディーを歌わせるには、歌詞とメロディの情報が入ったMusicXMLというファイルを作る必要があります。

MacのLogicでそのMusicXMLを作る方法は下記の動画を参考にしました。

簡単に言うと、メロディを打ち込んだあと、スコアエディタ上で、歌詞を入れていき、「ファイル」>「書き出し」>「スコアをMusicXMLとして」で書き出しをすると作成されます。

XML直接編集するのは大変だなと思っていましたが、思ったより簡単で良かったです。

できたMusicXMLをNEUTRINOディレクトリ内の下記のパスにリネーム・配置し、

/Path/to/NEUTRINO/score/musicxml/sample1.musicxml 

もう一度「Run.sh」を実行します。

sh /Path/to/NEUTRINO/Run.sh

そうしますと、先ほどのNEUTRINO/output/ 内の「sample1_syn.wav」が自作曲のものに差し代わっているかと思います。

これをDAWに貼り付けて使います。

ここまでが基本的な使い方。

AIきりたんからAI謡子にライブラリを切り替える方法

NEUTRINOはデフォルトの音声ライブラリは「AIきりたん」になっていますが、これを「AI謡子」に切り替えるには下記のようにします。

Run.shをテキストエディタで開き、

14行目を

ModelDir=KIRITAN

から、

ModelDir=YOKO

に変更します。

きりたんと謡子では得意なジャンルが違うので、両方のライブラリを試してみることをおすすめします。

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