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ベトナムの多様性と統一性について㊸ラオカイ省ギアド村のタイ族①錦織り
ベトナム首都ハノイの中心部から南西へ車で4時間30分、ラオカイ省バオイェン県ギアド村のタイ民族村にある錦織りの村。
私自身がホアビン省のタイ族のテーマで、まだ迫れなかった黒のタイ族の手工芸、織物技術をラオカイ省のギアド村のタイ族に焦点を当てる。
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ギアド村での錦織りは、長い間承継されてきた。タイ族の村の長老たちによると、タイ族の人々がギアドに定住して以来、ブロケード織りが形成され、発展し始めたとのことである。
当初、ブロケード織りは、日常着の服やドレスを手に入れるための自給自足、縫製、刺繍のためだけだったせうだ。その後、人口が密集し、生活が発展すると、ブロケード織りが職業となり、ここタイ族のアイデンティティを担う文化的特徴となっていった。
この村の人たちは、次のように語っている。ブロケード織りと錦織りは、自給自足、日常着、寒い冬の暖かい毛布。そして、近くと遠くの市場との間で、物々交換と経済取引のための製品を創作する。この両方の目的で取り組まれてきた。
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この職業は、誰もが学び、技術を身に付けて行うことができるため、やはり、とても人気があり、コミュニティ的な要素も高い。
現代の機械は必要なく、織機、創意工夫、忍耐力、人間の創造性だけが必要だ。過去にギアド村では、金持ちであろうと貧乏人であろうと、家には錦織を織るための織機が必要であった。
当時は、糸や色糸を買うのが大変だった。人々は、希望する色の糸を購入するために、はるばるフォーランやラオカイ省の市場、あるいは、ハジャン省まで行かなければならなかった。しかし、購入が難しい場合には、時間がかかるが、樹皮から染めるだけで調和のとれた色になる。
ギアド村のブロケード織りは、常に、女性、特に、結婚しようとしている若い女性のためのものだった。
ギアド村のタイ族の人々の伝統的な考えによれば、ギアド村のタイ族の人々は、夫の家に新婦として嫁ぐ前に、刺繍、衣服の縫製、特にブロケードの織り方を知っていなければならない。
ギアド村のタイ族のことわざには、「錦織の毛布を織ることができない女性は、荷造りしか知らない牝馬を育てるようなものだ」という言葉がある。
したがって、成人になると、家族の祖母と母親は、テイの女の子にブロケードを織るように教えることに細心の注意を払う。
最長で、1ヶ月間、 タイ族の女の子たちは野原や山に行く必要はなく、家に座って、ひたすら、織物やブロケードの作り方を学ぶのだ。夫の家に嫁ぐ前に、 タイ族の女の子は自分でタオル、枕、毛布などのお土産を織ったり、義理の両親への贈り物を織ったりするのが、古くからの伝統であるからだ。
ギアド村のタイ族の伝統的なブロケードの主な色域は、白と黒だ。
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綿のナチュラルな白と、藍染の黒。
ギアド村のタイ族の人々にとって、ブロケードは、長方形のフリーズ、釘の文字、また
、正方形、三角形、さらには、カメの組み合わせで装飾されることがよくある。
その上、タイの人々は、様々な色がとても好きである。白、赤、黄、緑、紫... これらの色はすべて山や庭の自然の葉から抽出されてきてとても好まれる。
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主なモチーフは、12種類の花模様の花を表現するマルチカラーの糸のシステムだ。
家族のためにブロケードを織るだけでなく、ギアドのタイ族の人々はブロケードを作って市場で売ったりもする。そのため、ギアド村の市場では、カラフルで洗練された模様の錦織のシーツを毛布、クッション、または枕として販売するために市場へ持ち込まれる。
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機会があれば、是非、ギアド村のタイ族の人々の高床式の家に立ち寄ってほしい。
各高床式の家の角には、まだ錦織機がある。それは、ギアド村のタイ族の人々が、まだまだ、この文化的な美しさを日夜保っていることを誇示しているかのようだ。
ブロケード織りは、時代を超越したギアド村のタイ族の人々の伝統的な職業である。
それは、優れた資質、創造性、概念を深い人生哲学と融合させる職業である。
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