【古着】シャンブレーシャツの年代の見分け方【ヴィンテージ】
ヴィンテージのシャンブレーシャツは年代別に、チンストがついたり、ポケットの形が変ったりなどどれを買っていいか迷ってしまいますよね。自分が気に入って最高の一枚を選んで購入するも、ボタンが付け替えられていたり、サイズが直されていたり......。
今回は、21年間ヴィンテージ古着を収集してきた私が、シャンブレーシャツ（ヴィンテージ）の見分け方のコツを書いてみたいと思います。
シャンブレーシャツ（ヴィンテージ）とは
シャンブレーシャツは16世紀にフランス北部のカンブレーと呼ばれる都市が発祥です。当時は牧師など聖職者の服として着られてました。20世紀ごろからアメリカの軍人や労働者に着られるようになり、多くの人に知られるようになりました。
チンストラップ（〜30年代）
チンストラップはシャツの襟付近についているストラップになります。労働しているときに、襟が邪魔にならない、首元にホコリや風が入らないように付けられました。30年代までにみられるディテールになります。
ワンポケ（〜30年代）
30年代までのシャンブレーシャツは、左胸だけにポケットがついてるワンポケのものがあります。ワークシャツというよりは、紳士服のYシャツの流れをくんだデザインになります。
ポケットの形がホームベース型（〜30年代）
ポケットの形が野球のホームベースみたいに見えるものをホームベース型ポケットと言います。古いものはポケットの縦幅が狭く、横幅が広い作りになっています。
ミシンのピッチが細かい（〜30年代）
30年代まではミシンのピッチ（縫い目）が細かいものが多いです。当時は正装用のシャツを作るものと同じものが使われていたので、縫い目が目立たないように細いピッチになっていました。その後、見た目よりも丈夫さが重視されるようになり、しっかりとしたピッチになっていきました。
縫い合わせる部分がダブルステッチ（40年代）
40年代は第二次世界大戦中で資源がないため、シャンブレーシャツのステッチがトリプルステッチからダブルステッチに簡素化されたものがよく見られます。
ヨークの幅が狭い（〜40年代）
背面の肩付近に見られる切り替え部分をヨークと言います。肩にシャツがフィットするために、付けられました。古いシャンブレーシャツは正装用のシャツをもとに作られていたので、ヨークの幅が狭い作りになっています。40年代までのものはだいたいヨークの幅が狭いものが多いです。
シェルボタン（〜40年代）
シェルボタンとは貝殻を削り出して作ったボタンになります。洗濯などでボタンが割れやすいためか、50年代ごろからポリエステルなどの樹脂ボタンに変わっていきます。
メタルボタン（〜40年代）
40年代までのシャンブレーシャツにはメタルボタン（鉄製のボタン）が使われているものがあります。メタルボタンには社名が刻まれたものも存在します。メタルボタンは生地を傷めたり、錆びてしまったりするためか、50年代には見られなくなります。
ガチャポケ（〜40年代）
ガチャポケとはポケットの大きさが左右非対称のものを言います。左側の小さなポケットは通称「シガレットポケット」と呼ばれ、タバコを入れていました。40年代までに見られるディテールになります。
二室ポケット（30年代〜40年代）
二室ポケットは1937年にUNCLE SAM（アンクルサム）という会社が特許申請をしたディテールになります。当時としては画期的なデザインでポケットの差し込み口が二重構造になっており、一つのポケットに物をたくさん入れるのを可能にしました。ウエアハウスやマッコイなどのブランドもこのポケットを参考にしてシャツを作っています。
襟がダブルステッチ（〜50年代）
50年代までのものは、襟のステッチがダブルステッチになっているものが多いです。作業中に襟がしっかり立つようダブルステッチになっていました。
着丈が長い（〜50年代）
もともとシャツの裾は下着（パンツ）の役目をはたしていました。その名残で50年代まで着丈が長い作りになっています。
マチがついてる（〜60年代）
マチとは前身頃と後身頃を合わせた裾が裂けないように付けた布です。60年代までは見られましたが、その後は縫製技術の進化と共に付けられなくなりました。
生地に化学繊維が入る（70年代〜）
70年代より後のものは、生地に化学繊維のポリエステルが使われているものが多くなります。化学繊維を使うことで生地が丈夫になり、洗濯をしたときに乾きやすく、形が崩れなくなりました。
古着を自慢し合うサイト「みんなの古着」を作りました！ ぜひこちらもご覧ください！
有名古着店が監修のコレクターの聖書！「LEVI'S® VINTAGE DENIM JAKET」( Amazon )
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？