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くりまつぼく
2018年5月27日 12:32
彼女は、恋愛をした。彼女が本当に愛した恋人は、 彼女に、「君はこの世にいない方がいい」と話した。彼女を本当に愛した恋人は、彼女が確実に命を絶てるよう、手助けをした。彼女がいなくなった後、彼女に愛された男は、記憶を破棄した。 彼女を愛した男は、また人を愛した。今度は新しい命を生み出す手助けをした。辛い時や大変なことはあるが、2人とも、幸せな人生を送った。
2018年10月21日 13:23
丸い月が、空に昇った。欠陥のない、美しい月。輝きは、真っ黒な夜空を、さらに黒くした。 私は星だった。宇宙の端に佇む、小さな小さな星だった。輝きを届けようと、果てしない時間をかけて、私の光は駆けていた。夜空に描かれるために、走っていた。走り続けていた。 私はとても小さく、とても遠いところにいた。私の光は、弱かった。 夜空に描かれるには、弱すぎた。