【イギリス】SexualHealthLondon性病検査
どうもこんにちは！ぴやちゃんです。
数ヶ月前にパートナーと一緒にSexualHealthLondon（SHL.UK）のホームサービスを利用して性感染症（いわゆる性病）の無料検査を受けてみました。
とても簡単で便利だったので、テストキットが届いてから実際に検査を受けて結果が届くまでを記録して、みなさんに共有していこうと思います。
性感染症に対する誤った知識を改めたり、検査に対する恥じらいやためらいを少しでも減らして、必要な人が必要な検査や治療を受けられるといいなという思いで書いていきます。子宮頸がん検診の記事やカンジダ膣炎の記事同様、検査の対象者や目的、検査のポイントなども記載していきますので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください◎◎
またこの検査は生物学的な性別やセクシュアリティに関係なく受けられる無料の検査ですので、女性、男性、性自認、性的嗜好を問わずに多くの人にぜひ読んでいただきたいです。
SHL.UKとは？
セクシュアルヘルスロンドンは、インターネットや現地の会場を通じて性感染症に関するヘルステストに無料でアクセス出来たり、緊急避妊薬や定期的な避妊法（ピルを含む）についての情報提供や処方を行う、性の健康についてのヘルス機関です。SexualHealth Clinicの無料診療所はSOHOにあります。ロンドンの殆どの行政区がこのヘルスケアの対象地域で（ヒリンドン、クロイドン、グリニッジ除く）、16歳以上の方が利用できます。
▶︎ロンドン外にお住まいの地域の方でも、その地域でセクシュアルヘルスに対するサポートが行なわれていると思いますので、ご自身のお住まいのセクシュアルヘルス機関を探してみてください★
今回の性病検査（以下STI検査）では、WEB上でユーザー登録をした後に自宅に検査キットが届き、自身で採取したサンプルを送り返すことでクラミジア、淋病、HIV、梅毒、B 型肝炎、C 型肝炎などのさまざまな性感染症を検査できるというものでした◎
ユーザー登録には、メールアドレスと携帯電話番号の登録は必須で、他にもいくつかの情報を登録しました。（後述します）
STI検査を受けるタイミング
検査自体は「自覚症状がない/無症状の人または軽度の性感染症症状がある人」とされています。ですが殆どの人が普段から意識していない限りなかなか“STI検査をしよう！”という考えに至らないのではないのでしょうか。また、様々な性病にはそれぞれ異なった潜伏期間（無症状期間）があります。
▶︎潜伏期間と発症のタイミング
・クラミジア/1〜3週間後
・性器ヘルペス/4〜7日後
・淋病/2週間以内
・梅毒/2〜3週間後
・トリコモナス/4週間以内
・HIV/最初の症状は2〜6週間後
・B型肝炎/30日〜180日（平均90日）
・C型肝炎/2週間〜6ヶ月間
など
・厚生労働省検疫所B型肝炎について
・厚生労働省検疫所C型肝炎について
またSHLでは、曝露後の検査が早すぎると検査結果が陰性になることがあるため、いくつかのSTIに対して検査が推奨される期間を提示しています。
例）
クラミジアと淋病/最後の曝露から2週間後に検査
HIV/最後の曝露から45日後から検査
梅毒/最後の曝露から3ヶ月後に検査
以上を踏まえ、私個人の意見としては以下に該当する人は一度検査を受けてみても良いのかなと思っています。
・性交渉の経験があり、今まで一度もSTI検査を受けたことがない
・過去3ヶ月の間にパートナーと別れた、もしくは新しいパートナーが出来た
・避妊具を使用せずに性行為を行ったことがある
・過去3ヶ月の間に1人以上と性行為の機会があった
・過去3ヶ月の間に一度に複数人と性行為を行う機会があった
・性行為を行った相手がSTI感染者またはHIV陽性者だった
日本にいても海外で過ごしていても、マッチングアプリで気軽にデートができたりパブやクラブで出会ってそのまま‥なんてことももちろんあると思いますし、色んな人とデートをしたり関係を持ったりカジュアルセックスを楽しむこと自体は悪いことじゃないと思います。
ただ、出会って日が浅い関係性の人はもちろん、よく知っている相手だとしても“お相手のSTI既往“は分からないし、「誰と」「何人と」「普段どのような」性行為を持っていたかまでは分からないもの。その分、避妊はもちろん、自分のセクシャルヘルスの管理は自分の責任のもとで行い、楽しく遊びたいところです。
また、双方の同意がないSEXに対して緊急避妊薬の処方を希望する場合や検査を希望する場合、相談に乗ってほしい場合などもSHLが対応しています。緊急避妊薬の処方は誰にも知られることなく無料で処方されますのでまずはそちらを優先しましょう。
SHLのSTI検査を受けるためには
❶ユーザー登録を行う
名前や電話番号、キットを郵送するために必要な住所等を登録します。
❷オンライン問診（Consultation）を受ける
WEB上でチェック項目へ回答していきます。
・現在の症状・誰と性行為をもったのか（異性/同性/両性など）・STI感染者やHIV陽性者との性行為があったか・性的暴行の被害に合ったか・性行為中の薬物使用について・性行為の内容について・あなた自身の安全についてや追加のサポートの必要性について など
複数の項目に対して回答していき、回答した内容にあった検査が提示されます。私は【膣スワブ】と【指先採血】の方法でサンプルを採取する検査項目がいくつか選出されました。キットの届け先は、登録した住所でも良いし、別の住所に郵送することも可能です。
❸キットが自宅に届く
ビニール袋状の外袋には自分の住所以外は書かれておらず、STIの検査キットが入っているなんて分からないので、他の人が受け取ったとしても安心です。
箱型段ボールの内袋の中には、検査キットと説明書が入っていました。
❹説明書に沿ってそれぞれサンプルを採取する
イラスト付きの説明書なのでわかりやすいと思いますが、膣スワブも指先採血も上手にサンプルを採取するコツがあるので、後述します。
❺箱型の段ボールにキットを入れて、ポストに投函
❻オンライン上で結果を確認
ポストに投函したあとは、検査結果が出るまで待ちます。SHLのサイトによると、サンプルがラボに到着してから48〜72時間後には結果が出る模様。SMS経由で通知が来て、SHL.UKの自分のページにログインすると結果をオンラインで知ることができます。この時に治療や更なる検査が必要となった場合は、個別に連絡を受けるかリモートでの治療にアクセスするためのリンクが送られてくるようです。
無事に全ての項目で陰性結果が出たので、これにて私のSTI検査は終了です。
【膣スワブ】
◎月経中のサンプル採取について
クラミジアと淋病のDNA検査は感度が高いため、正しく採取すれば月経中でも経血が結果に影響することはありません。
◎膣スワブでのサンプル採取のコツ
❶スワブを入れる時に力が入りやすく、そのためスワブが押し返されてしまったり、痛みを感じることがあります。息を「フー」と吐きながら挿入してみてください。
❷ベッド上に寝た状態でも良いですが、ベッドやソファや便座などに片足をあげて挿入すると入りやすい場合があります。
【指先採血】
指先は大きな神経が走っていないので採血時に神経損傷が発生せず、自己採血が可能な部位です。ですが指先は正しく穿刺しないと血がなかなか出てこなかったり、すぐに止まってしまったり‥無理に搾り取ろうとすると、溶血したり血液以外の体液が混ざったりして検査結果が出ない場合もあるので、以下のコツを掴んでサンプルを上手に採取しましょう。（ランセット採血針は予備含め3つ入っていました）
◎指先採血のコツ
❶手を清潔に、そしてよく温める
血がなかなか出にくくすぐに止まりやすいので、お湯で手を洗ったり入浴後の身体が温まった状態での採血がおすすめです。
近くに熱いお茶が入ったマグカップを用意して、手を温めてもいいかもしれません。
❷手をよくマッサージする
なかなか血が出てこない時は、穿刺部近くは圧迫しないでください。手のひらを揉んだり、搾乳をするときのように指の付け根から指先に向かって手のひらを揉んで血流を促してみてください。
❸消毒はよく乾かす
穿刺したい部位とその周辺が湿っていると血液が球状にならずに流れてしまい、うまく容器内に入れることができません。
❹血が溜まってから容器に入れる
穿刺したあと、手のひらや指先をモミモミとマッサージしていくと、血がプクッと雫状に膨れます。そのタイミングで容器に入れると一度に多く採取することができます。
❺うまくいかない場合は違う場所で
採血の途中で血が止まってしまったり、マッサージをしても全く血が出てこなくなったら一度中断します。無理に絞ろうとしてもきちんと血が出てこないので一旦休憩して、再度手を温めましょう。2回目は違う指の腹で採血しましょう。手を変えても構いません。穿刺部位は、指の腹の少し横側が痛みが少なくておすすめですが、もし血が出にくい場合は指の腹や手のひらの母趾球部（親指のしたの盛り上がっているところ）を穿刺しても良いかもしれません。
他にも、検査全体に関することやサンプル採取に関すること、結果が出た後のこと、緊急避妊薬について、治療費や分娩費についてなど分からないことがある場合はまずSHL.UKのFAQページを参照してみてください。
日本では行政区によっては無料でSTI検査を受けられる場合もありますが、検査場まで出向かなければいけないことが殆ど。
自宅での検査キットは自費で負担しなければなりません。
SexualHealthLondonが提供しているこのサービスでは他の人に知られることなく、無料でSTI検査ができるところが良いなと思いました。自己診断が難しく、受診のハードルの高い検査にアクセスしやすいのは良いことですね。
少し大袈裟かもしれませんが、この記事を読んだ方が楽しく安全な性的活動を送れますように。
読んでくださってありがとうございました⭐︎
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