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住宅営業の仕事は本当に不思議な仕事でした。20年間でお引き渡しした210件のお客様とのお話。 番外編 【アフターコロナで思うこれからの家づくり③】


最初からお伝えしていますが、私は住宅営業をやりたいと思って社会人、会社員にはなっていません。たまたま入った会社にその部門があって、そこでなんかの

縁があって続いた会社員人生でした。だからこそ、どこかこの仕事を客観的な見方、俯瞰した見方でいつもいたのかもしれないです。冷めた目だったかも。笑

よくネットでも「持ち家VS賃貸」を取り上げています。持ち家に軍配が上がったとか、賃貸に軍配が上がったとか。

結局よく読むとどちらでもないんですよね。笑

家賃は一生払い続けないといけない、持ち家はその必要がないとか。
高齢者になると部屋は借りられない。とか色んな論争があります。

持ち家だと本当にもう何も払わなくて良いのでしょうか。首都圏で持ち家の固定資産税は住居費に大きく影響します。外壁、屋根水回り設備等のメンテナンス

を20年で換算して家賃に割り戻す計算をしたらどうなるでしょうか。賃貸も同じく、毎月かかる固定費はそれほどなくとも、家賃は一定金額かかる。

家賃住居費は当然3年分は最低準備して。または見込む必要があります。コロナ禍で家賃が今滞り始めている話がまさしくその話です。

賃貸は常に生活のダウンサイジングを前提とする事をこのコロナ禍は教えてくれました。

ただ人は私も含めてダウンサイジングが苦手だという事も覚えておいた方がいいですよね。高齢者になると借りにくくなる?本当でしょうか?この人口減少経済

の日本で?埼玉県蕨市の団地の2/3は中国人と言う話もあります。中国人に貸して日本人に貸さない時代がいつか来るのでしょうか?ホントでしょうか。

1番大きな家が必要とする期間はライフステージとしては、私は第一子が生まれてから最短で20年、最長でも25年だと思っています。第二子誕生がその3年以内

ならば同様です。前回記しました日本の出生率が2人いかないならばこの考え方はかなり合っているのではないかと。

話は少し変わりますが、私は住宅営業の中で「紹介契約」にかなり注力した営業でした。紹介営業こそお客様満足度(CS)の1番のベンチマークだからです。

要はリピーターを産むという事です。その人は家を1回しか建てられなくても、そのお客様の子供、親戚、友達に私の会社をそして私を評価して頂いた証になる

からです。これは本当に自己承認欲求を高めてくれます。
「あなたに今回うちの息子の家を任せたい!」と言って連絡が来るのです。

そんなに頻繁にはこないですが、もう最高の幸せです。なぜならそれを狙って営業活動しているからです。だから一軒のお客様の満足をいかに上げていくかに

注力しているからです。これも新入社員の時の上司が紹介契約をとても得意としている方だったからだと今では感謝しています。

お客様を大切にする営業スタイルです。

今も私は25年前以上経過したお客様の家にお邪魔する事があります。それが出来るのです。一軒もお邪魔できないお宅はありません。これって簡単な

様でとても難しいし、やっている営業や元営業はほぼいません。実際昨年17年ぶりに戻った埼玉県の25年以上前のお客様100件に対して80件まで一軒一軒お

邪魔して転勤のご挨拶を若手営業を連れて行った事がありました。なぜ若手営業を連れて行ったかというとこの仕事の良さを伝えるためでした。

アポイントも何もなくインターホーンを鳴らして、私の名前を告げると、
「えーっ⁈?」と驚いてハイタッチで涙ぐみながら家から出てくる奥様もいまし

た。その光景に若手営業が驚くのです。そのお客様がこう言うのです。

「あの時あなたに出会っていなかったら私達は家を建てなかった」と

こんな20年以上前の営業担当の名前をすぐ思い出してもらえる仕事がこの仕事なんだと。そしてその為に日々の努力を自分の為だけではなく、お客様に向けるこ

との大切さを教えたかったのです。。すいません。完全に自慢が入りました。でも全て事実です。笑

話を戻します。営業マネージャーの本来の業務がありましたので、80件までしか行けなかったですが、その訪問活動している中で本当に新たな気づきがありまし

た。当時のままの家族構成でお住まいになられている方はほぼ皆無でした。表札が中国人の名前になっている方が2件オーナーチェンジです。

私が担当した家は跡形もなくなり更地になっている方が1件。すごい大きな家だった方が土地も売り家も壊して、マンションに転居した方が1件ありました。

あとは老夫婦だけでお住まいになられていたり、ご主人様が亡くなられて奥様お一人だったり、逆だったり、80件のうち幼かった娘さんが戻ってきて二世帯住

宅にした例はありました。1件でした。この例は嬉しかったでした。

ライフステージの20年~25年が1番大きな家を必要とする。という根拠はここからきています。そこを楽しむのだからやはり家は持家でなければ、、そこしか

楽しめないなら家は持家でなくとも、賃貸の戸建てにして、充分楽しんだあと
ダウンサイジングに入るか。とか。

次回へつづく

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