財務3表の連動のイメージ

財務モデルを作る上で、PL、BS、CFがそれぞれどのようにつながっているか、理解が不十分な人も多いと思います。

個人的にはPL(3表の中で1番理解しやすい)とキャッシュの動きに注目し、その差の調整する場としてBSがあるというイメージで作っていると、バランスシートがバランスしない!ということにもならず、また仮にバランスしない場合にどこでミスをしているのか発見しやすくなると思います。

売上

売上を計上し、1か月後に現金を回収できる場合、PL、BS、CFは以下の通りの動きとなる。

①PLで売上を計上、但し現金の受取は1か月後なので①'で売掛金に計上。
②1か月後に前月売上分の現金を回収。CFの所は売掛金(現金を受け取れる権利)の減少なので、この場合はお金を回収している(=会社にお金が入ってくる)ということ。
③各月末時点において売上には計上しているけど、回収ができていない売掛金はBSに一時計上。

BSの中での増減のイメージは右側図の通り、資産の部と純資産の部でそれぞれ変動し左右のバランスが取れる。

費用(売上原価、販管費)

費用を計上し、1か月後に支払いを行う場合、PL、BS、CFは以下の通りの動きとなる。

①PLで費用を計上、但し現金の支払いは1か月後なので、①'で買掛金や未払金に計上。
②1か月後に前月分を支払い。買掛金(支払いを行う義務)の減少であり、義務を履行してお金を支払っている(=会社からお金が出て行っている)ということ。
③各月末時点において費用には計上しているけど、支払いをまだ行っていない支払い義務を買掛金や未払金としてBSに一時計上。

費用の前払いや資産の取得

一時的に多額の現金を支払い、将来に渡ってその便益を得る場合、PL、BS、CFは以下の通りの動きとなる。

①で現金を支払い、権利や資産を取得。
②で当月分の権利や資産の消費を計上し、②'でその分をPLに費用として計上。
③各月末時点において未消費で残っている権利や資産を前払金や固定資産としてBSに計上。

PLを通らない取引(例えば、借入や増資による資金調達、借入金の返済等)は現金の増減(BSの左側)と負債や純資産(BSの右側)の増減であり、PLを通らないので混乱することも少ないと思います。

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