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すばらしきかな、やまと絵

皆さん、こんにちは!


寒さが一段と増してきましたね…。夜ご飯にお鍋をつつきたくなる季節です!


しかし、ひとり暮らしの身にとって、お鍋で作る料理って意外と悩ましい料理なんです。この季節に食べるいわゆる“お鍋”もそうですが、カレー、シチュー、ビーフシチュー、おでんetc.…。ひとたび作ってしまえば、ひとりで食べるには、多すぎる量ができ上がってしまうのです。


例えば、カレー。普段は食べたくなっても、だましだましレトルトやコンビニで売っているもので我慢するのですが、人間、どうしても手作りのできたてを食べたい時ってありますよね!衝動的に材料をそろえて、作って、一皿分を食べる…。でも、食べ終わった後に必ず後悔します。「こんなに食べられない!何回かに分けたとしても、絶対に飽きる!」と…。


そんな時はこう思うのです。「待て、焦るな自分。味変すればいいじゃないか!そうだそうだ!余ったカレーでドリアでも作ろうじゃないか!」と…。そそくさと、グーグルで「カレードリアレシピ」と検索。「ふむふむ。あの材料をそろえればいいんだな。よしよし。ん?ドリア作るのにオーブンって必要なんだ…。うちにオーブンはないぞ…」


こうして味変の機会を失ったカレーは、私の安直な考えで冷凍庫へ直行。そのカレーが何ヶ月か後に、そこから発掘されるのはここだけの話です(笑)。


そんなこんなで、本日は、お鍋料理のリメイクレシピを、いろいろ知りたいと切に願うももこがお送りいたします。


さて、前置きはこのくらいにして、今日のお話に入りましょう。


前回の投稿で11月はじめの3連休に、母と一緒に「ハリー・ポッターと呪いの子」の舞台を観劇したことを書きました。実は、その次の日には姉も合流して3人で、東京散策をすることになっていたんです。「どこに行く~?」と姉が言えば、母と私はふたり声を合わせて「「やまと絵!!!」」と一言(笑)。現在、東京国立博物館で開催されている「やまと絵 受け継がれる王朝の美」という特別展のことです(開催は12月3日までです)。私と母の熱い視線に挟まれ、西洋史専攻だった姉は「私にも分かるかなぁ~」と言いながらも、OKしてくれました。


行くと決まれば、行動が早い私たち。すぐにチケットを取って、上野公園へLet’s go!はじめは電車を使って行こうとしていたのですが、家の近くのバス停に「上野公園行き」という文字が…!恥ずかしながら、上京して早1年半も経つのに、自分の家の近くのバス停から一本で上野公園に行けることを知りませんでした(笑)。母から「これでいつでも好きな時に上野公園の展覧会に行けるね!」と言われました。これからの大学生活、このバス停を何回も使って上野公園に赴き、いろいろ学ばなければと決意を新たにしました…。


私が東京国立博物館に行くのはこれで2度目。1度目は高校2年生の時のことです。鑑賞したのは、「正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―」という御即位記念特別展でした。(この展覧会のお話だけで、1つの投稿分になってしまうほど長いので、またいつかの機会にお話しさせてください!)それから約4年ぶりの東京国立博物館…。こんな感じだったなぁなんて感慨にふけりながら、お目当ての特別展が開催されている平成館に向かいました。


ひとたび会場に足を踏み入れると、一瞬でやまと絵の世界に引き込まれました。その美しさもさることながら、その壮大な世界観、歴史に心を奪われるのです…。ここからは、そんな展示の感想を…。


歴史の教科書で見たあんな作品やこんな作品が目白押し!私が1番感動したのは、『信貴山縁起絵巻』です。高校生の頃、日本史の授業で習ってから、倉が空中に浮いている不思議な絵がずっと印象に残っていました。私が行った期間には、ちょうどその絵が描かれている「飛倉巻」が展示されていたのです!じっくりとその絵を見てみますと、倉が飛ぶのを見ている人々が、あっと驚いたような顔をしています。手を大きく上げて楽しんでいる人々もいるようです。教科書で見ただけでは決して分からない、人々の細かな表情を読み取ることができました。


他にも『紫式部日記絵巻』や『源氏物語絵巻』、『鳥獣戯画』や『平家納経』、『伝源頼朝像』など、誰もが一度は目にしたことがある名品が一堂に集結。「こんな幸せなことあっていいのか…!」と噛みしめながら鑑賞していました。


また、絵画のみならず、様々な書跡にふれることができたのも大変興味深い経験でした。日本文学科に入ると「変体仮名演習」という授業を取りまして、半期の間受講すると、不思議なことにくずし字が読めるようになっているんです。ですから、今まで形としてしか認識できていなかった文字を、1つの情報として受け取ることができるようになり、その意味が分かるようになるんです!1つ新たな視点を手に入れただけで、世界は大きく広がります。そんな大学で得た“知”が、実際の学びの経験と結びついてるなぁと感じました。


大学での学びという点でいうなら、変体仮名だけではなく、作品の歴史的背景や、題材とされる物語の知識があるということにおいても、この度の特別展で展示されていた作品への理解がより一層深まっていくように思いました。授業で扱った作品や資料として提示されていた作品の実物を見ることができるというのは、大変光栄なことですし、それだけで言葉にはできないドキドキ感、ときめきが高まるのを感じます。そういった知識を持っていなかった自分でも、この展覧会に来れば、やまと絵の美しさや素晴らしさを感じることはもちろんできたと思いますが、その時よりも少し成長した自分の方が、より多くのことを感じ取り、より深く理解することができるのだと思います。


特別展「やまと絵 受け継がれる王朝の美」の鑑賞を通して、やまと絵が継承してきた壮大かつ華麗な歴史にふれ、1つ1つの細かな描写や優美な世界観を目にすることができました。また、自分自身がこれまでの大学生活で培った“知”を生かすことができた貴重な経験だったと思います!


会場から出ると、展示に圧倒された脳と心とは裏腹に、全身でドキドキ感とときめきを受け取っていたせいか、母と姉と私、3人そろってお腹の虫がなりました(笑)。その後、上野公園近くの中華屋さんで、もりもりお昼ご飯を食べ、無事に帰路についたのでした。あぁ、おいしかった…(笑)!


本日もお付き合いいただきありがとうございました!それでは、また!


ももこ