御飯粒

ゴゴゴゴゴゴ・・・・

我が家の１歳児の食事する椅子のすぐ後ろはテレビだ。

ご飯の時にテレビを見ることはないので基本息子が食べる時はテレビ画面は消えている。

そして今日もいつも通りご飯をあげる担当はパパなのでご飯を上げる。

メニューは普通だ。

白ご飯、野菜、魚や肉、汁物、デザートといったところか。

まだまだ立ったりもするし、眠たくなったりもするし、ちゃんと食べる時もある。

でも、後ろにあるテレビに手が届くことはない。基本どの方向を向いてもご飯以外の物に手は届かない様に座らせている。

ハプニングが起こるとしたら、椅子から落ちるとか汁物やコップのものをこぼすとかだろうか。基本的にそれらがなるべく起こらないようにしている。

しかし、先日奇妙な事が起こる。

テレビを消した時の色はもちろん我が家も「黒」だ。

少し自分たちが鏡のように移るのを見て息子は誰かいるのでは？と思っている時もあるが、基本切れている時は真っ黒だ。

そんな、黒の中に１つの「白」が。

一体何？

動いては・・・いない。虫ではない。

白いもの？例えばハンドクリームか？確かに大人はこまめにハンドクリームを塗るし、そのままテレビ画面を触ることは０％ではない。可能性としてはある。しかし、指や爪のサイズよりもまだ小さい。

もしかして、液晶に傷が入ったのか？

子どもがリモコンでガンガンしているし、その可能性はある。でもそれは出来ればあってほしくない。しかし、傷のような鋭利な感じではない。

大きさにして3,4ミリといったところか？やや丸みがある。ほんのちょっと厚みもある。柔らかい。

粘土か？

いや、粘土なんか使っていない。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・

こ・・・これは・・・ご・・・・「ご飯粒」だ！

なぜ？なぜそこにご飯粒があるんだぁぁぁああああ！！！

もしかして、ジョジョのスタンド・キングクリムゾンで時が飛んだのか？

私たちが行った行為の“結果”だけがそこにあり、ご飯粒がテレビについたのか？

１歳の息子は良く立ち上がり、後ろを向くがテレビに届こうとしようものならば１度椅子を降りる必要があるし、私は息子の右側にいて、息子を超えなけければテレビに届かない位置にいる。

ママはテレビに届くにはテーブルを超える必要がある。もしここからテレビに「ご飯粒」を付けられるのであればご飯粒を飛ばすしかない。しかし、そんなことは不可能だ。粘着力のあるご飯粒を飛ばす。どうやって？そもそも手に着いたご飯粒をデコピンで飛ばしたとしよう。でも、それをテレビにつけるのは実質不可能だしそもそも、「ご飯粒」が手に着いたら洗うだろうし、炊飯器や準備する場所はさらにテレビより遠い。そんな場所からそれほど飛ばないであろう粘着性のある「ご飯粒」が飛ぶとは考えにくい。

ならば残るは４歳の娘か？

娘はテレビの方を向いて座っている。ママよりテレビに近い位置にいて、角度的には真正面なのでパパより「ご飯粒」をテレビにつけれる可能性はある。

しかし、やはり場所としてテーブルを超える必要がある。

バスケットやアメフトの様に「投げる」という動作、もしくはダーツやデコピンの様に「飛ばす」という動作が必要になってくる。そんな芸当を４歳児が出来るだろうか？

そう考えるとこの４人ではない誰かか？

例えば、透明人間が家にいたとか？それともおばけか？いやいやそういうのは怖いから考えない方がいいだろう。

だとしたら、ジャンプ漫画のような能力者か？それこそスタンド能力や念能力といったものがあれば、能力のない私たちには見えない。そんなことが子どもに身についていたとしたら？と小学生みたいなことを考えてみたがそれも現実的ではないだろう。

結局謎のまま。迷宮入り。日常生活において説明のつかないこともある。未解決事件というわけではないが、出来れば金田一少年か江戸川コナンにでも来てもらって解決をしてもらいたい。

それとも、この家にこの世の力ではない何かが、まだ解明されていない力が働いているのだろうか？

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

「ご飯粒」。

お前は一体どこからどうやってテレビに貼りついたんだ？

偶然何かの条件が重なったのか、それとも意図的に。

結果は闇の中。

誰も気にしなければ気にもならない話。

でも、奇妙な話。日常に面白い事、奇妙なことは色々潜んでいるんだな。と思った今日この頃です。