受験期によく聴いていた曲

FM局 J-WAVEによる大学生・専門学生コミュニティ「WACODES」。

WACODESメンバーがシチュエーションに合わせて選曲し、プレイリストを作るこの企画。音楽やカルチャーが好きなWACODESの選んだ音楽が、日常の名もなき瞬間を彩ります。

今回のシチュエーションは「受験期によく聴いていた曲」。
シチュエーションに合わせたエッセイとWACODESによる選曲理由を合わせてご紹介します。

＜プレイリスト＞

〈時間を再生する曲〉

毎日塾に向かう日々。
学校でも気づけば授業は過去問ばかりで、事ある毎に「スキマ時間」の重要性を説かれ、少し憂鬱になることも…
あと一年が、気づいたらあと半年、三カ月に。
いつもより時間があっという間に過ぎていくように感じた。

成績が思うように上がらなくて、苦しくて一人で泣いた夜。
焦りばかりが募る。
どうにかしたくてもどうにかしてあげられるのは最終的には自分しかいないという事実が、徐々に重みを増した。

苦しくなった時ほど音楽に頼った。
最初はただの現実逃避だったのかもしれない。目の前の勉強から離れて別の世界に浸ることが数少ない愉しみだった。
イヤホンから流れてくる音楽に、歌詞に、自分の心は救われた。時に背中を押され、寄り添い、反骨精神を宿してくれた。
現実逃避のための音楽にいつのまにか再び前を向かされていたのだ。

当日。緊張と不安を胸に、やるしかないと腹を括り会場に向かった。ボロボロになってきた単語帳を片手に、耳にはイヤホンをさし自分を鼓舞した。
自分に最後の頑張れを送った。

中学受験も高校受験も、大学受験のときも私にはお守りのような曲があった。今でもその曲を聴くと、その頃の気持ちが鮮明に蘇る。
それと同時に、あの頃から時間が経ったこと、自分が少し大人になったことを知らされる。今思い出すと、当時目の前のことしか見えず、必死だった自分が少し愛おしくなる。

"受験期によく聴いていた曲"は、お守りでもあり、自分が1つ壁を乗り越えたという証なのかもしれない。この先、いつこの曲を聴いても私は受験生だった頃の自分を思い出すだろう。そして、あの頃より自分が成長しているか考えたりするのかもしれない。

書いた人：りほ
コメント：壁を乗り越えたときにそばにいてくれた音楽は、これから先も褪せることない宝物だ。

WACODES

〈選曲理由〉

・andymori/投げKISSをあげるよ
全然大丈夫じゃないし、心配事だらけだけど、「大丈夫ですよ、心配ないですよ」と歌ってくれるだけで救われる気持ちがしたのを覚えてます。実際、受験の結果は全然大丈夫じゃなかったけど、その後の私は割と楽しくやれてるので、巡り巡って大丈夫になりました。
byけい

・サザンカ/SEKAI NO OWARI
元はオリンピックの曲ですが、「カレンダーの印」など自分の生活とマッチしてるところがあり自分を重ね合わせて聞いていた。聞くたびに泣きそうになってた気がする。
by 漢文9点

・アザミ嬢のララバイ/中島みゆき
寂しさや悲しさに寄り添ってくれた。
by 冷え冷えサンゴ礁

・逆さに数えて/椎名林檎
決意表明のような歌詞と力強い林檎さんの歌い方が刺さります。
by まっか

・始まりがまた始まってゆく/福山雅治
「楽譜通りには進まないのが人生」「設計図通りには組み上がらないのが人生」という歌詞に、本番直前に点数が伸びない時や上手くいかない時に励まされました！
by かんちゃん

・JOY JOY JOY/OKAMOTO'S
聞くと元気が出て頑張れるから。MVも見ると笑える。
by チクチク

・Continues/星野源
あまり気負うことなく、自然体でいさせてくれたような気がする。
by モンブラン13世

・化物/星野源
成績が伸び悩んでいた時、「奈落の底から化けた僕をせり上げてく」という歌詞を聴いていると、「私の志望校判定もどん底から上げるぞ！」という気持ちになれたから。
by いたみー

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