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「月曜一限に向かう途中で聴きたい一曲」プレイリスト【Side A】

FM局 J-WAVEによる大学生・専門学生コミュニティ「WACODES」。

WACODESメンバーがシチュエーションに合わせて選曲し、プレイリストを作るこの企画。音楽やカルチャーが好きなWACODESの選んだ音楽が、日常の名もなき瞬間を彩ります。

今回のシチュエーションは「月曜一限に向かう途中で聴きたい一曲」
シチュエーションに合わせたエッセイとWACODESによる選曲理由を合わせてご紹介します。

<プレイリスト>

<揺られながら>

高架を通る鉄道の影が、遠く向こう、ビルの窓に反射している。
埼京線の通勤快速。
今日も大宮駅の地下ホームから乗り込むときには座席は全て埋まっていて、新宿に着くまでに腰を下ろせる見込みはほとんどない。
スマホに目を落とすにも、文庫本を取り出すにも、壁面のフォントが大きい広告に呆れるにも、どこか乗り気がしない。
月曜の朝は、どこかそうした虚無感が漂っている。

どうして月曜の1限なんて取ってしまったんだろう。
いつもこの時間に、同じことを考えている気がする。
必修なわけでもないのに。
教授だって朝は嫌いじゃないのか。

電車は新宿駅のホームで減速する。
たっぷりと水を含んだスポンジが、
ゆっくりとその重みを減らしていくように、人が降りていく。
その勢いに流されるように、
階段を下り、歩く、歩く、改札を抜けて、歩く。

小田急線の上のホーム。
ちょうど着いたばかりの通勤快速に身を預ける。まだ少し眠い。

電車は動き出す。
代々木上原、下北沢、あっという間に通り過ぎる。

リュックサックを抱き抱えながら、ぼんやりと今日のこれからを考える。
授業は、どうせそこまで面白くはないだろう。
課題は、まだそこまで多くはない。
いつものように、いつもの奴らとつるんで、何となく帰るだけだ。
ワクワクするわけでも、陰鬱になるわけでもない。
何気ない退屈を、ただ浪費するだけだ。

登戸のアナウンスが聞こえた頃、多摩川にかかる橋に差し掛かった。

水面が朝日に照らされている。
眩しく反射した光は、眠たい目にも入ってくる。

車内が一瞬、パッと明るくなる。
周りの景色の情報が、前よりもくっきりと見える。

いつもと変わらないただの月曜日かもしれない。
それでも、その明るさは私の目を開かせた。

新しい1日が始まるらしい。
前の座席で寝ているサラリーマンにも、
単語帳を見つめる高校生にも、
そして私にも。
光はそんな事実を伝えた。

ドアが開く。
先週よりもひんやりとした空気。
でもそれは、いつもよりも澄んでいて、凛としている。

そうだ、こんな時にイントロが流れ始めるのがいい。

書いた人:けい
ひとこと:埼玉から登戸方面まで1時間半かけて通ってるんです。

WACODES

<選曲理由>

・朝日のあたる道 / 原田知世

大学が家から遠すぎても、明けゆく空を楽しめれば朝の気分も上がるはず。少しBPMを抑えたカバー版が好きです。by けい

・Cereal / Crush, ZICO

月曜日の1限、どうせ最寄り駅までの道に誰もいないのだから、少しステップを踏みながら歩けるようなテンポの曲を選んだ。耳心地が良いCrushの声と、ZICOのラップパートでギアを上げて、最悪な1限へのモチベーションをつくってくれる。 by スプリングウーマン

・ミラノサンドA / xiangyu

<眠い目こする朝9時 あくびしながら毎日 あと5分したら絶対起きる> 歌詞が共感でしかない。 眠い目擦りながら登校する時にぴったり。ミラノサンド食べてみたい。by きゃべつたろう

・アウトサイドヒーロー / コ太郎

絶対的なヒーローになれる自信を駆り立てながら、その裏腹にある憂鬱さと不安定な心をなだめたいから。by かっか

・Jump / Van Halen

しんどい月曜日の1限。そんな時には、無理矢理にでも奮い立たせて心の中でJump!この曲を聞けばだんだんやる気が漲ってきます。気づいたら電車の中でJumpしているかも!? by かんちゃん

・Highway to Hell / AC/DC

月曜1限という地獄に向かっているけど、そんな憂鬱はハードなサウンドで吹き飛ばす!まさに、月曜1限というHellに向かうHighway の真っ只中に聞くとだんだんスイッチが入ります! by かんちゃん

・Stronger / Kelly Clarkson

曲名の通りstronger になれる。また憂鬱な日々にも元気に立ち向かっていこうという気持ちにさせてくれるから。 by Riri

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