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【2024夏の甲子園】優勝校<京都国際高の校歌>に対するヘイトについて「練習問題その1」

「韓国語の校歌より選手のプレーやろ」

今も、この時間にも、ヘイト攻撃にさらされているのだろう――。

2024年夏の<100年誕生記念甲子園>全国高校野球選手権大会で初優勝した京都国際高校(京都府)のことだ。

8月23日、関東一高(東京都)との決勝戦――9回終了まで0―0の無得点試合で、史上初の決勝タイブレイクに突入し、10回に2-1のスコアで勝利して、京都国際高は、全国3,441チームの頂点に立った。

▲夏の甲子園決勝戦初の延長タイブレイクとなった10回裏、2アウト満塁のピンチで、京都国際のリリーフ左腕西村投手は関東一高の3番坂本選手を三振に打ち取り、熱闘にピリオドを打った。

両チームとも全力を尽くしたすばらしい試合を、ヘイトの彼らは見たのか、見たうえで悪罵を投げつけているのか、熱戦の模様には何も感じなかったのか。

彼ら、ヘイトの連中は、京都国際高の<校歌>が気に入らないと、優勝したとたんに噛みついたが、何を今さらピーチクパーチク、わたしなんぞは、数年前、初出場の京都国際高の校歌を聞いたときから、すばらしい校歌だと思っていた。

熱戦終了後の勝利を讃える<京都国際高の校歌>を聞きたいがために、試合を欠かさず見たくらいだ。

「韓国語の校歌より選手のプレーやろ」(「週刊ポスト」2024/9/13号の見出し)

京都国際高のその名もすばらしい小牧憲継(のりつぐ=憲法を継ぐ)監督が、誌上でそう“独占激白”しているようだが、まったく同感だ。

京都国際高校の校歌をちゃんと聴いてほしい

▲校歌が演奏されるのは勝利校に限ってのことだが、この初優勝の栄誉をたたえる瞬間は格別で、じ~んときた。

<京都国際高校 校歌>の曲に耳を傾け、頭ごなしに否定するのではなく、平らな気持ちで、歌詞を読み込んでほしい。

▲左から2番目は京都国際の先発・中崎投手、右隣の奥井捕手とバッテリーを組んだ。校歌の歌詞は「東の海を渡りし」で始まるが、これは「東海(トンヘ)」と韓国固有の表記にすべきであり、「日本語訳は学校から提出された」というテロップもNHKのウソである。

<京都国際高校 校歌>

(※歌詞はNHKで放送される1番のみ掲載)

作詞:辺洛河/作曲:金瓊燦

東の海を渡りし
大和の地は
偉大な祖先
古の夢の場所
朝な夕なに
体と徳を磨く
我らのふるさと
韓日の学び舎

――いい歌じゃないですか、朝鮮民族の苦難の歴史をことばに込め、希望をもって誇らしげに歌っている。

朝鮮半島から日本列島に(強制連行か本人の意志かはともかく)いにしえより渡来してきた人々が、「偉大な祖先」「古の夢の場所」「我らのふるさと」と字義の解釈にはいろいろあれど、「大和の地」に肯定的かつ親しみを込めて、歌ったのがこの<愛日的な校歌>だ。

ところが、おそらく<嫌韓(嫌中)主義>に凝り固まってしまったヘイト連中は、日本(文部科学省認可)の学校なのに、校歌がなぜ韓国語(正しくは<ハングル>です!※後述)なのか、これが<反日的>だとして、許せないと言うのだ。

もし英語の校歌だったら、<反日的>なのか

では、すべて英語の校歌なら、いいのかと彼らに聞き返したくなる。

ある大企業Rが、創業者のひと言で、社内のコミュニケーションはすべて英語にすると徹底してから何年もたつ。

世界に冠たるグローバル企業に、英語のマスターは欠かせないというのがその理由だった。

では、彼らR企業社員たちは社内外で<日本語>を話さないがゆえに、<反日的>なのだろうか。

英語であれば<国際的>で、韓国語(ハングル)であれば<反日的>なのか。

くどいようだが、日本のインターナショナルスクールが、文部科学省認可の学校となって、英語の校歌を作詞したら、それは<反日的>なのか。

ミッションスクールの<校歌>には外国語が多用されているが、これは<半日的>という冗談のような話がまかり通っている。

さらに聞くが、いまだに戦前の天皇制を崇拝するような甲子園強豪校の<校歌>(「靖国」「大皇居(おおみかど)」のフレーズが踊る)は、日本国憲法をいただいた戦後の<象徴天皇制>のもとにある<平和国家なるもの>に反しないのか。

<反日的>とはいったい何ですか?

ハングルはもはや国際的である

Kポップの国際的グループ<BTS><アーミー>ファンとなったのをきっかけに、ハングルを学ぶ人たちが、世界で急増しているというドキュメンタリー番組があった。

韓国語正しくは<ハングル>は、今や難解な<日本語>よりも<国際的>なのだ。

それを知らずして、<ハングル><反日的>とは、いやはや、彼らヘイト連中は、相変わらず<井の中の蛙>、広い世界を知らない恥ずかしい<反国際人>であって、とどのつまりは、<排外的ナショナリズム>にすぎないのだ。

<排外的ナショナリズム>の行く着く先は、<専制的><独裁的>であり、過去の歴史ばかりでなく、ロシアや中国などの大国をはじめ、欧米の右傾化など現在の国際情勢が証明している。

朝日新聞社とNHKの、ヘイトを助長するウソ

▲ずっと気になっているのは朝日新聞社の<社旗>だ。なぜ<旭日旗>にそっくりのデザインをいまだに使い続けているのだろうか。(2022年の九州吹奏楽コンクールの演奏風景より)

しかし、ヘイトの彼らに何を言ってもむなしい。

大金をむしり取られるばかりのカルト教団の信者たちに、目を見開いてよ、耳を澄ましてよ、と言っても、敵愾心を抱かれるだけのことに似ている。

わたしはカルト教団に入信した家族に<こりごりな目>にあっているので、説得だの対話だのが通じないことはよく分かっているつもりなのでそう言うのだが、今回の<京都国際高校の校歌>に対するヘイト問題には、もう一つ忘れてはならないことがある。

それは、夏の甲子園大会を新聞拡販に利用している朝日新聞社がヘイトに抗議するメッセージを紙面に表出していないこと、さらに春夏の高校野球中継を売りにしているNHKが、<京都国際高校の校歌>について、まるっきりウソをついていることだ。

(「練習問題その2」につづく)


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