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私のサッカーノート/#30 大滝麻未(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース/早稲田大学卒業)

①サッカーとの出会いと大学サッカーの思い出
改めて「出会い」と考えると、正直どこが出会いなのかわからない。小学校入学前は、毎週末3歳上の兄の練習に帯同する両親に連れられ、小学校に入学すると「やりたい」とか「やりたくない」とかそんな感情もなく、当たり前かのように同じ地域の少年団に入団した。
好奇心旺盛でとにかく何でもやりたがりだった私は、当時他にも趣味が多くあって、その中でもサッカーのプライオリティーは低かった。きっと両親もここまで続けるなんて想像もしていなかったと思うし、何より自分自身が一番驚いている。
そんな私が2012年4月に早稲田大学に入学し、ア式蹴球部女子部の一員となった。もちろん、文章では語り尽くせない程の笑いがあり、涙もあったけど、一つ印象深かった出来事がある。最高学年の夏、「あみさんが試合中怖すぎて、萎縮してしまう」と後輩に言われた。その時は正直、半分理解しつつも、「何しにここに来てるの?」と半分は納得していなかった。だけど今になって思う。それぞれ違うバックグラウンドや価値観を持つ仲間が集まるのが大学サッカーの魅力でもあり、そんなみんなが1つのチームを作り上げていくのが面白さである。そのことにもっと早く気づけていたら、最後の結果も変わっていたのかな。

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②現在とこれからの目標

大学での学び、海外でのプロ契約、挫折、引退、復帰と、6歳でサッカーを始めてから15年で酸いも甘いも存分に味わってきた。
だから、もちろんサッカー選手としてピッチに立っている限り、できる限りの活躍をしてチームの勝利に貢献したいけど、それと同じくらい、自分の経験を若い選手に伝えていきたいと思っている。
これから日本で初めての女子サッカープロリーグであるWEリーグが開幕する。この先、このリーグを担っていく若い選手たちが、ピッチ内外で不安なく、思い切りプロ選手として活躍できるようサポートしていくのと同時に、ここに至るまでに歴史と、これから女子サッカーの歴史を築き上げていく責任があるということを伝えていくことが目標であり、また責任であると感じている。


③サッカーをしている女子大生に今伝えたいこと

とにかく一番伝えたいことは、「できるだけサッカーを長く続けてください」ということ。特に4年生は、「サッカーを続ける」か「辞めて就職をするか」という選択に迫られる。私も、大学でサッカーを引退するつもりで就職活動をしたりもしていたけど、あの時に引退して今までの10年間で経験していたであろうことを想像すると、あの時に「続ける」という選択をして本当に良かったと心から思う。
そこにいるとなかなか気づかないと思うけど、サッカーをしているからこそ出会える人やできる経験に溢れている。サッカー選手でいることの価値に気づき、その価値を最大限に活かすことが、より実りのあるキャリアを築くことにつながるから、もし、少しでも続けたいと思う気持ちがあるのであれば思い切ってチャレンジしてほしい。
どんな選択をしても、結局は自分次第。自分だけの道を、切り開いていってください!

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