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数字が見えづらくさせている事実#52

突然ですが、こんな言葉を聞いたことはありますか?

数字は嘘をつかないが、嘘つきは数字を使う

マーク・トウェイン

ここでパッと思い出したのが、先日Voicyパーソナリティの澤円さんの放送で聞いたニーチェの言葉でした。

事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。

ニーチェ

目の前に同じデータがあるとします。複数の人がこのデータを見たときに、人数分の解釈が存在します。それは当たり前のこと。ですが、特定の情報を伝えたい場合、データをまとめて公表する人の視点で考えるとⒶという解釈に近づきやすいようなデータの選択をするということが可能です。特に視覚的インパクトのあるグラフには要注意だなと感じています。コトの本質を見落としてしまうからです。公表側はⒶということを伝えたいためにⒷについては見えにくくしている場合がある。よく読み込まないといけないなと感じます。


〇待機児童数がゼロ?

今年の4月からの入園申し込みが無事に通り、次女も保育園に通うことができることが決まりました。毎年10月から申請が始まり、翌年の2月に結果が公表されます。そもそもなぜ2月なのか疑問です。育休からの復帰は年度の切り替わりでされる方が多いと思います。2月に保育園が決まれば良いものの、申請が通らなかった場合に短い期間で別の手段を考えなければいけない。電子申請を導入しているにもかかわらずこの2月というタイミング。当事者目線じゃないなと感じています。

さいたま市は待機児童数がゼロなんだそうです。以下は、さいたま市が公表しているホームページより引用したグラフです。施設数は年々増加。定員が増えたことで待機児童数がゼロになったのねと思ってしまいそうになります。ほとんどの方が目に付くのが平成29年から30年、令和2年から3年の待機児童数の折れ線グラフの数値だと思います(赤線)。急上昇と急降下。何か変だな…と思わずにはいられませんでした。それに、保育園が決まらないという声をチラホラ聞きます。本当にゼロ?と思うのです。


(さいたま市)待機児童数と施設数

なので、待機児童数の内訳を見てみました。資料が公表されているページのリンクも貼っていますのでご覧ください。

私の中で「待機児童」の定義は、“保育園や幼稚園などの保育サービスを利用したいが定員等の理由で利用することができずに自宅で子どもとすごす。または親族が見てくれている状態”という認識でした。しかし、行政資料では

  • 育休中の方で復職の意思確認が取れていない(821人)

  • 求職活動休止中(133人)

  • 特定の保育施設のみ申請して落ちた(441人)

上記に該当する1,395人(世帯)はカウントされない(保留状態)ことになっています。これらの方の中には、本当は復職しなければいけないが保育園の申請が通らないことを理由として育休を延長するという手段を意図的に行っている人もいるかもしれません。一方で、通勤と子どもの送り迎えを考えたときに選択肢に入れられる保育所が限られており、結果として落選したという人もいると思います。そういう方にとっては遠方に空きがあったとしても通わせられないので2月の結果公表以降の時間で探さないといけません。

待機児童の内訳

待機児童の定義の解釈をうまく調整し、待機児童数ゼロを創り出していると思います。言葉の言い回しとか、細かい表まで目を通す人は多くないので、ニュースで取り上げられるのは待機児童数ゼロという結果だけになり、そういう理解で広がっていきます。「さいたま市は待機児童がゼロなんだ。」「子育てしやすいまち」など。

〇重要なのはクリティカルシンキング

自治体の公表データですら公表側の意図や解釈が介在します。世の中に溢れている情報の中には、もっともっと意図的なニュースやデータがあります。ひとつひとつチェックしている時間は、共働きの子育て世帯にはないかもしれませんが、ん?と思ったことは見過ごさずに深堀りをすることが重要です。
反射的に非難することはよくないと思いますが、批判的にものごとを捉えて自分なりに事実を掴みに行くことは必要です。特に、2時情報3次情報が多いですから、情報元はどこなのか(1次情報)を調べてアクセスし、ニュースを読み解くリテラシーを高めていきましょう。 #自分も含めて

自治体や政府は都合の良い言葉で話をします。それが嘘にならないように、意図的にデータを作ります。自分の感覚とか生活の実態と比較したときに違和感を覚えたら、きっとそれは正しい違和感です。そういう時には行動しましょう。色々と学んでいくことで、違和感を感じることが増えていきます。違和感は常に正しい。日々学びながら自分の暮らしを守る、豊かにするための行動に繋げていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
それではまた。ゆうちゃんでした。

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