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WeChat(微信)のミニプログラムECって実際どうなの?

中国越境EC・インバウンド専門 JUTOU株式会社の辻です。
日本企業さまのインバウンド、中国越境EC、現地展開のサポートをしています。
市場調査分析からプロモーション、商品開発のサポートまで最前線でお手伝いさせていただいているので、中国ネット記事に書いていないような情報を発信していきたいと思います。

申し訳ありません、ブログ記事更新間あいてしましました。

本日は、「WeChatのミニプログラムECは売れるのか?」というテーマでお話させていただきます。

最近中国越境ECのチャネルとして、WeChatのミニプログラムECが注目されています。

天猫国際や京東国際等の主要越境ECの参入ハードルが高いこと、また運営コスト等が高いこともあり、割と手軽に取り組める自社WeChatの公式アカウント内EC店舗で販売しようとする動きが出てきています。

日本でもおすすめするプロモーション会社さんが増えてきてますよね。

このWeChatミニプログラムEC店舗は実際のところどうなのか?を私の独断と偏見ですが解説したいと思います。

WeChatミニプログラムECとは?

WeChatミニプログラムとは、中国最大のコミュニケーションアプリ WeChat内にあるインストールを必要としないアプリのことをいいます。

自社でWeChat公式アカウントにEC店舗のミニプログラムを紐付けて、自社アカウントフォロワーなどがECアプリをダウンロードすることなく、WeChat内で商品を購入できるようにしたのがミニプログラムECです。

天猫国際や京東国際等と異なり、参入ハードルが低く、ツール等使えば店舗の開発コスト、運用コストも抑えることができるため、WeChatの公式アカウントさえ作れれば手軽にEC販売もできて非常に便利です。

最近ではライブコマースもWeChat内でできるようになっていて、どんどん便利になっています。

ローカル企業は基本的にWeChatミニプログラムECをやっていますし、日系ブランドも運用する企業は増えており、日本でいう自社サイトECのような役割を果たし始めているので、今後重要度は益々増していくでしょう。

自社直営WeChatミニプログラムECは売るの超大変

ただし、インバウンドや越境EC等に取り組んでおらず、中国国内で認知度があまりない企業さんがいきなりWeChatのミニプログラムECに取り組んでも売上を上げるのはかなり難易度が高いと考えています。

理由は簡単で、WeChat公式アカウントが新規獲得プロモーションに不向きだからです。

WeChat公式アカウントは、日本でいうLINE@のようなものです。したがってWeChatの外からアクセス、フォロワーを獲得できるようにしないと、EC店舗への流入も限定されます。自然流入がほぼ見込めないので、チャネルの外からユーザーを入れなければなりません。

中国ローカル企業も、中国市場でゴリゴリ勝負している外資系ブランドでも、基本的にECモール、オフライン店舗で新規獲得、そこからWeChatアカウント、ミニプログラムECへ誘導、という流れが一般的です。

WeChat内にもフォード広告、バナー広告といったプランはありますし、WeChatのKOL等もいるので彼女たちにプロモーションを依頼して自社のWeChatのアカウントに誘導することもできます。

しかし、費用対効果は淘宝、京東の店舗に誘導するよりも悪くなる可能性が非常に高く、その他のWEIBO、REDBOOKなどのSNSのKOLプロモーションからWeChat公式アカウントへの誘導、というのもなかなかハードルが高いため、せっかくプロモーションにお金を割いてもコンバージョンがつきにくくなります。


WeChatミニプログラムECの正しい使い方

①中国市場、ECモールに店舗を持って、認知、売上を上げている
②すでに中国SNS等で一定数のフォロワーを持っている
日系でいうと、
③マツキヨさんなどのように、訪日観光客にオフライン店舗でアカウントフォローさせることができる

上記のような条件にあてはまらない限り、WeChatミニプログラムのECはおすすめはできないです。

それなら自然流入の可能性がまだある淘宝店舗に出店、またはバイヤー等へ卸して、KOL等のプロモーションに取り組んだほうが良いかなと思います。

WeChatミニプログラムECに取り組まれる際には、
①基本的には既存顧客、フォロワー向けに活用する
②インバウンドやECモール店舗を活用して外からWeChat公式アカウントへのフォローを獲得できるようにする

上記2つのポイントはおさえていただきたいですね。

チャネルの特性を把握して活用しよう。

冒頭でもお伝えしたように、WeChatミニプログラムECは非常に重要なチャネルになっています。

中国ECマーケットの競争は日本とは比にならないほど熾烈で、ECモールでの新規獲得コストは日に日に高騰しています。

したがって、新規ユーザーをいかに会員化し、WeChatミニプログラムEC店舗で商品を購入し続けてもらうリピート対策の重要性が増しているのです。

WeChatミニプログラムECにも強みと弱みがあるので、チャネルの特性を見極めながら自社できちんと活用できるかご判断いただければと思います。


本日はここまでです。ありがとうございました。

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