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セカンドキャリア|[2]保育士試験 #8

物心ついたときから、小さい子どもの面倒をみるのが好き。漠然と学童保育の先生や保育士になってみたい気持ちがありました。

心の声に耳を澄まし、正直になることにしました。昨今の保育園は圧倒的な人手不足のために定年制をとっていない保育園が大半。これなら60代になっても、ニーズがありそうなことも私の背中を押しました。

ダメでも失うものもない。
保育士試験に挑戦。今夏に奇跡の合格を果たしました。
しかし、特に実技試験は準備不足が当日に露呈しました。反省談も交えて、保育士試験について書きたいと思います。


友人の反応

保育士試験合格を伝えた友人たちの反応は、概ね同じ。

『えっ!保育士?なれるの??』

私は幼児教育とは全く縁のない学部を卒業しています。
友人たちは、小中高の教員免許同様、保育士試験受験には、所定の課程の修了が必要だと思い込んでいました。

筆記と実技試験の合格で免許がもらえる方法があるとは知りませんでした。

『どんな試験なの?』

子育ても終わり、邪気のない可愛い子どもに接して癒されたいママ友は少なからずいて、『どんな試験なの?』と尋ねてきました。

筆記試験:9科目
実技試験:お話(言語)・音楽(ピアノまたはギターで弾き歌い)・造形から2つ

『えーっ!9科目!!』。
さらに『ピアノ』、『造形』と聞いて大半の人はひいていきます。

一発で合格する必要なし。科目合格制度有

これで少し落ち着きます。

筆記はコツコツと、実技はネットをフル活用

筆記試験

ネットには、受験体験記や筆記試験対策の講座など情報は数多溢れています。
科目合格制度があるので、まずは独学で始め、必要なら講座を利用することにしました。結果としては独学で合格に至りました。

やったこと 
『合格が目標。高得点、完璧を目指さない』をモットーにしました。全科目6割が合格ラインです。

  • 参考書を2冊(9科目で上下巻)読み通す。

  • 問題集1冊(9科目で1冊)を完璧にできるまで繰り返す。

  • 問題集で理解が不足しているところは参考書を読み直す。

取り組んだ問題集が過去問を再構成したものだったので、過去問はテストの形式に慣れるために、1年分だけ手を付けました。

筆記試験はコツコツと頑張れば、乗り越えられる壁だと思います。個人的には、問題集を活用するのが効率的だと思いました。
試験当日、見渡すと問題集が綺麗なままという方が多かったです。アウトプット練習を増やせばもっと合格率が高くなりそうな印象を受けました。

実技試験

私は音楽と言語を選択。
ピアノの弾き歌い2曲(課題曲)と言語は『桃太郎』(指定された3話から選ぶ)のお話にしました。

あがることのない人間だと自負していましたが、今回ばかりは『緊張しました』

事前にネットで情報収集して要領はわかったつもりでいました。が、想定とは違うことがありました。

音楽

審査員にほぼ背を向けて演奏する
言語もですが、ミスをしても笑顔でやりきるのが大事だと思っていました。

ところが、ピアノは審査員(2名)にほぼ背を向けて演奏する位置にありました。横顔は見えていたかもしれませんが、歌うために口を開けているのか微笑んでいるのかを判定できる角度ではなかったと思います。

ピアノを高校まで習っていたので、ピアノの発表会の要領で結構ペダルを入れて準備してしまったにもかかわらず、試験会場は想像以上に狭く(広い部屋もあったのかも)、かつ、背中を向けた状態。声を出したつもりでもペダルで嵩増しされた音にかき消されてしまったと思います。 

反省を踏まえて

  • 楽譜は初心者から上級者向けまでネットでレベル別に沢山販売されています。(500円程度で購入可能。)自分で作る必要なし。実力より1〜2レベル低い簡単なものを選んで、余裕をもって本番に臨むのが吉だと思います。音楽会ではありませんから、流暢に魅了するのではなく、大過のないことが大事です。ミスのリスクを減らすにこしたことはありません。

  • 何パターンか、距離、方向を変えて録音して確認されることをおすすめします。事前に調べたときも、録音を推奨している情報があったにも関わらず、私は怠りました。

  • 緊張をほぐし、発声を良くし、幼児に楽しく聴いてもらうという趣旨から、笑顔で演奏することは望ましいと思います。幼児に届けるための『豊かな表現』の1つだと思います。

YouTubeにピアノの先生の動画が沢山アップされています。有料ではありますが、有名楽器店などがレッスンも提供しています。オンラインの指導もありました。
ICTをフル活用すれば、独学でも十分に準備可能です。

言語

桃太郎のお話を指定された3分以内に纏めて、暗記して本番に臨みました。(試験は手ぶらで受けます。)こちらも、YouTubeに沢山お手本がアップされています。

幼児に見立てた椅子が置いてあるので、審査員ではなく椅子を見る』と事前に調べた情報をもとに頭ではわかっていました。

確かに、試験会場には椅子がありました。
でもたった2脚。間は3メートル程度空いています(定かではありません)。要はその間に幼児がいるイメージで、語りかけるようにお話することが求められています。

ですが、思ったより椅子は小さく、目線を相当下げなければなりません。さらに椅子と椅子の間の空間の奧に、審査員2名が座っています。
一点に集中しないよう、子どもたちを見渡すように目線を動かすたびに、審査員が目に入り、ついつい目線が泳ぎ審査員に語りかけてしまいました。

反省を踏まえて 

言語は、練習を録画してチェックされた方が良いでしょう
具体的には、保育園の椅子に座る幼児の目線の高さに見立てた位置にカメラを置いて、録画されることをお勧めします。こちらもピアノ同様に、複数の角度、距離で。

暗記したお話を、笑顏で抑揚をつけて、手振りも加えて、目線を均等に配りながら楽しんでもらうこと。当日になって、私のようにオタオタして硬い表情にならないよう気をつけてください。

子育てに活かしたかった

試験勉強の過程で、『知っていたら子育てに活かせたのに』と思う内容が多々ありました。知っていれば、子育ての不安が減り、子どもへの接し方も変わり、もっと寛容になれたこともあったと思います。













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