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「坂の上の雲」を読んで思ったこと。

『坂の上の雲』は、司馬遼太郎による歴史小説で、19世紀末から20世紀初頭の日本を舞台に、日露戦争を背景にした物語です。

坂の上の雲』を再読した感想は、まさに時間をかけて味わうべき作品だということを実感させられました。司馬遼太郎のこの小説は、ただの歴史的事実を描いたものではなく、登場人物たちの内面の葛藤や成長、そして時代背景が織り交ぜられていて、読み進めるたびに深い感動を覚えました。

特に印象的だったのは、正岡子規や秋山兄弟の人物描写です。

子規の文学に対する情熱や、秋山兄弟の軍人としての成長と苦悩が、ただの人物像にとどまらず、彼らを取り巻く時代や社会を反映させている点が魅力的でした。
特に日露戦争の描写は、戦局の緻密な描写があり、戦争の恐ろしさや、その背後にある戦術的な思考を学ぶことができました。

これらの出来事がどれだけ重要だったのか、そしてそれがいかにして個人の運命を形作っていったのかを考えると、歴史小説としての深さに圧倒されます。

この作品は、単なる速読で済ませられる本ではないと感じました。
私は過去に本作を早く読み終わらせようとしていましたが、それでは本当の魅力には気づけなかったことを痛感しました。

時間をかけて、細かい部分まで調べながら読み進めることで、登場人物たちの行動やその背景に隠された思いがより一層深く理解できました。

この本を読むことで、当時の人々の感じた孤独や苦悩、そして誇り高き戦いに共感することができました。

また、現代のロシアとウクライナの戦争を背景にしてこの作品を読むことは、偶然にも興味深い体験でした。

歴史の中で繰り返される戦争や国際情勢の変化が、今の世界にも影響を与えているという点で、過去の戦争の重みを改めて感じることができました。

この本を通して、過去と現在をつなげて考える大切さを再認識しました。

『坂の上の雲』は、歴史を学びながら人間としてどう生きるべきかを考えさせられる作品でした。再読して、本当に良かったと思います。

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