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アラフォーが死ぬ前にファッションコーディネート分野で独立したいという夢を持った話

ミニマリストになりたいと思ったことのある人は多いだろう。
私自身も数年前から考え、実行し、物を減らしては増やし、また減らしては増やし…を繰り返してきた。
ミニマリストやシンプリストの方のインスタや写真やブログなどを参考にしようと、よく色々なワードで検索をかけて投稿を拝見することがある。既にもうそれ自体が私の楽しみの1つとなっている。

彼女たちの多くは「ミニマリスト」「シンプリスト」を謳っているだけに殆どの物を片手で足りる数しか持たない。
とても私には出来ない境地なのだ。

以下は私のファッション系スタエフでも話したことと重複してしまうが、ファッションに私が興味を持ったキッカケだ。
無い物ねだりで彼女たちに憧れて真似をして断捨離してみても、途中で心が折れてはその反動でリバウンドを繰り返す。
そう、ミニマリストとなる核となる信念やライフスタイルの根本的な礎の部分が私にはまだ出来ていない故の結果なのだろう。


時は遡り数年前。
当時私がコロナ禍に働いていたバイトは小売業だったが制服が支給され、人の目を気にする機会が少なかった。
行き帰りこそ私服だったが特に周囲から気にされることもなく、私も他の従業員の私服を気にすることはなかった。
時折、会話のキッカケとして「そのバッグ可愛いですね!」とか「わ!PRADAのカナパじゃないですか!」とか「いつも違うキャップ被ってますね!たくさんお持ちですね」とかはあったけれど。

アパレル業界に身を置いていた頃は給料から天引きで制服を買わねばならず、好みではない服が家に増える反面、貰える給料は少なくなった。
緊急事態宣言で外出自粛期間に入ると益々外出する機会が無くなり、服を新調しなくてもさほど困らなかった。
アパレル業界でもちょっと制服制度は見直しをしてほしいと個人的には思う。

話は戻り、今は一転して私服勤務。
ましてや古着を扱うリサイクルショップのバイトに従事しているのだから、適当すぎてもカッチリしすぎていても「それってどうなの?」な環境なのだ。
コロナ禍で断捨離が進み、オーソドックスでベーシックアイテムだけの無難なクローゼットが出来上がった私は、何の変哲もない普通のおばさんと化していた。
もちろん好みの服も多少は持っていたし、就業規則の中で許されるだろう服を着ていたのだが、
「MIZUHOさん、その服を着ちゃうの凄いっすね!」
と年下の社員やバイトに言われる機会も多々あって反省した。
古着を扱う仕事(そして自分は査定もしている立場なので)、地味すぎても奇抜すぎても否が応でも周りから見られているのだと痛感した。
扱う商品が新品か中古か…というだけで、アパレル勤務の頃のように服の良し悪しや流行り廃りを見る目がある人たちの中で働いているのだ。

そこで私のミニマリスト計画は途絶えた。
やはり私には少ない数の服で生活するのは出来なかった。
収納の許す範囲でならある程度の数の服は必要だと思った。
それが古着を扱うリサイクルショップで働く私のライフスタイルだと悟ったからだ。

いつまで今のバイトが続くかは自分でも不明だが、若かった頃と違い
「好きな色やデザインの服なら何でも着たい!」
「着たい服を好きに着れば良いじゃん!」
とはもう思わなくなってしまった。
(体裁や年齢が邪魔するのでね)

パーソナルカラーとか骨格診断とか顔タイプとかを参考に自分の好きな服を着ていこうと思った。
けれど、それらのデータを鵜呑みにすればするだけキリが無くなるとも思った。
私は自己診断でイエベ・骨格ウェーブ&ナチュラル、面長、ソフトエレガントである。
それに加えて髪はミディアムからロングのパターンが多い。数年に一度バッサリとボブにすることもある。
身長は平均より少し高め、体重は平均より少し少なめ、顔のパーツはパッとしないがメイクとアクセサリーは個性を出すのが好き。
それらを全て加味しながら毎日のコーディネートを考えるのは無理ゲーすぎると思い、あくまで診断系は参考程度に止めることにした。

服を単品で見るのではなく、私の全てと合うようにコーディネートを楽しむことに意識をフォーカスするようにした。
もちろん、似合うと言われているある程度のデータベースは必要だけれど、ファッションは本来自由で楽しいものだと思う。
異性受けとかTPOとかは後付けで、自分が着たい服を自分に合うように着て生きたいし、そういうお手伝いを周りにもして今後生きたいと思った。
いつか近い未来にバイトだけに頼らずフリーランスで生計を立てたいとすら思うくらいだ。


数年前の話だが、ネットショッピングをしようとあちこちのショップさんをネットサーフィンで見ていたら無地の藍染めのTシャツが目に飛び込んで来た。
かなり濃いめでしっかりしたそのネイビーの色はイエベの私には合わないとその時は判断した。
しかし、藍染めという伝統的な染色技法は江戸時代から多くの人たちに受け継がれてきた歴史あるものだし、その分多くの日本人にとっては馴染みのあるもののはずだ。
だから買ってしまった。
そして現役で今も愛用している。
カジュアルすぎるTシャツ、しかも深い藍色なので、私の持つソフトエレガント要素を足すために、そこにアイボリーのテーパードパンツ・シンプルなシルバーアクセやピンクゴールドのアクセを組み合わせるのが今の私のお気に入りコーディネートである。
果たしてこれが正解か否かは定かではないが、私自身が鏡で見た時に「これなら良し!」と思って気分が昂ったのだから正解なはずだ。
もし「その色は君に似合わないよ」と誰かに言われたら、またその時に違うアイテムとのコーディネートを考えれば良いだけだ。
自分の中に引き出しが増える分には損ではないだろう。


あぁ、自分の好きなことだけで生きていきたい。野望と煩悩の紙一重である。

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